毎年の貯金が増える?おすすめの高配当株5選
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特定の株式を保有することによって、定期的に配当金を受け取ることができます。毎年のように配当金を受け取って残しておけば、貯金のように現金を増やせるでしょう。ただし、配当金はいきなり減ったり、無くなったりすることもあります。このようなリスクが低い銘柄の中から、配当の利回りの高いものを紹介します。

目次

  1. 初心者向け高配当株の選び方
  2. ①三菱HCキャピタル <東証プライム・8593>
  3. ②日本取引所グループ <東証プライム・8697>
  4. ③伊藤忠商事 <東証プライム・8001>
  5. ④KDDI<東証プライム・9433>
  6. ⑤東京海上ホールディングス <東証プライム・8766>
  7. 配当金を安定して受け取ろう


初心者向け高配当株の選び方

高配当株とは、配当の利回りが2〜3%を超える銘柄のことです。配当利回りの高い期間が数年だけではなく、数十年単位で高配当が続いてくれそうな銘柄の選び方を紹介します。

高配当株の選び方①市場規模が大きい業界を選ぶ

まずは、市場規模が大きい業界を選びましょう。一般に、市場規模が大きいほど、業界全体としては安定している傾向があります。金融業界や通信業界などは市場規模が大きく、需要が安定した業界ともいえます。このような業界に属している企業は安定して利益を出しやすいため、配当金を出し続けやすくなっています。

高配当株の選び方②業績が安定している企業を選ぶ

次に高配当株を選ぶ際に着目したいのは、企業の業績です。特に、業績が安定しているかどうかが重要です。配当金は、企業の利益の一部が持ち株数に応じて分配されるため、業績が不安定だと配当金が出ない可能性が高くなります。

ひと口に業績といっても、売上高、営業利益、純利益と種類があります。

売上高は企業が商品やサービスの提供によって得た売り上げの合計で、売上高には仕入れのコストや販売促進費などが含まれます。この売上高から仕入れコストや販促費などを差し引き、本業の儲けを示すのが営業利益です。さらに、銀行からの借入利息の支払いや法人税、事業税などを差し引き、資産売却による臨時収入や災害による損失といった特別損益も加味した、企業に最終的に残った利益が純利益です。

これらの業績が安定している場合は、配当金を出し続けられる可能性が高くなります。

高配当株の選び方③業界大手の企業を選ぶ

営業利益や純利益といった業績が、銘柄を選ぶ際の指標になりますが、一般に、こういった指標が比較的安定しているのが業界大手の企業です。どのような銘柄に投資したら良いのかに悩む場合は、業界大手かどうかを加味すると良いでしょう。

業界大手ということは、競合他社よりも強みを持っているため、配当金の原資となる利益を残しやすい企業だといえます。

①三菱HCキャピタル <東証プライム・8593>

おすすめ銘柄の1つ目は、三菱HCキャピタルです。

三菱HCキャピタルは2021年4月1日に三菱UFJリースと日立キャピタルが経営統合してできた企業で、リース業界の大手です。2022年3月期決算によると、1株当たりの年間配当金は期初予想比2円増の28円でした。2023年3月期は3円増配の31円と予想しています。

三菱HCキャピタル2022年3月期決算

売上高1兆7,655億円
営業利益1,140億円
純利益994億円
株価622円
配当金28円
配当利回り4.5%
(※2022年9月30日時点の株価)

②日本取引所グループ <東証プライム・8697>

おすすめ銘柄の2つ目は、日本取引所グループです。

日本取引所グループは日本最大の証券取引所である東京証券取引所をはじめ、大阪取引所、東京商品取引所などを運営しています。証券取引所という金融インフラ事業を手がけており、売上高に対する営業利益の割合(営業利益率)は54.25%と高い水準にあります。

日本取引所グループ2022年3月期決算

売上高1,354億3,200万円
営業利益734億7,300万円
純利益499億5,500万円
株価1,952円
配当金72円
配当利回り3.7%
(※2022年9月30日時点の株価)

③伊藤忠商事 <東証プライム・8001>

おすすめ銘柄の3つ目は、伊藤忠商事です。

伊藤忠商事は日本の大手総合商社で、繊維や食料といった「非資源」の分野に強みを持つとされています。石油や天然ガスといった資源ビジネスは市況に左右されやすいため、「非資源」分野に強いことによって、他の大手総合勝者よりも業績が安定しやすくなります。

2021年度の連結純利益は8,203億円と史上最高益を達成し、2022年度も好調が続くと見込まれています。1株当たりの年間配当金も、2022年3月期の110円から2023年3月期は130円に増える見通しです。

伊藤忠商事2022年3月期決算

売上高12兆2,933億4,800万円
営業利益5,825億2,200万円
純利益8,202億6,900万円
株価3,501円
配当金110円
配当利回り3.1%
(※2022年9月30日時点の株価)

④KDDI<東証プライム・9433>

おすすめ銘柄の4つ目は、KDDIです。

KDDIは日本の通信大手で、携帯電話サービス「au」を提供しています。2022年3月期決算の年間配当金は125円で、2023年3月期は135円と予想しています。

KDDI2022年3月期決算

売上高5兆4,467億800万円
営業利益1兆605億9,200万円
純利益6,724億8,600万円
株価4,243円
配当金125円
配当利回り3.0%
(※2022年9月30日時点の株価)

⑤東京海上ホールディングス <東証プライム・8766>

おすすめ銘柄の5つ目は、東京海上ホールディングスです。

東京海上ホールディングスは、東京海上日動火災保険や東京海上日動あんしん生命保険などを傘下に持つ保険持株会社で、保険業界の大手です。2021年度の年間配当金は1株当たり255円でしたが、2022年度は300円と予想しており、安定した業績が見込めます。

東京海上ホールディングス2022年3月期決算

売上高5兆8,637億7,000万円
経常利益5,674億1,300万円
純利益4,204億8,400万円
株価2,565円
配当金255円
配当利回り9.9%
(※2022年9月30日時点の株価)

配当金を安定して受け取ろう

高配当株の中には、安定して配当金を受け取れている銘柄があります。今後も同じように配当金が出るとは限らないので、少しでも高配当が続くような企業を選んで投資することで、貯金のように資産を増やせる可能性を上げていきましょう。