松井証券の評判は?投資しやすさやおすすめ度をチェック
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投資を始めるにあたって、証券会社の選び方は投資の成功を左右する重要なポイントです。

創業100年を超える松井証券は、インターネット取引をいち早く始めたことで有名で、充実したサポートやサービスがあります。松井証券は個人投資家からどう評価されているか、具体的な特徴やメリット・デメリットを知って活用してみましょう。

目次

  1. 松井証券の評判・口コミ
  2. 松井証券を利用する8つのメリット
  3. 松井証券を利用する3つの注意点
  4. 松井証券の詳細情報
  5. 松井証券で口座開設する手順
  6. 松井証券は初心者や25歳以下の人におすすめの証券会社

松井証券の評判・口コミ

まずは松井証券が利用者からどのように評価されているのか、具体的な評判や口コミを確認してみましょう。みんかぶChoiceから口コミを調べてみました。

良い評判・口コミ

まずは、松井証券に対する良い評判や口コミを2点ピックアップしてみました。

なんといってもお勧めは小刻みに発注したい時 一回一回パスワードを入力しなくても済むことです。結構長いパスワードを入力している間に値段が動く事もよくある事なので、パスワードのメモリー機能はお勧めです。また、夜間取引(PTS)もできるので、大きな値動きにも対応でき、チャンスを逃すことも減りました。(60代女性のクチコミ)

取引を始めて2年ほど利用していますが、アプリの画面も見やすくとても便利です。分からないことも電話で聞けるので、初心者でも安心して始められると思います。これからも引き続き利用していこうと思います。(20代女性のクチコミ)

夜間の取引ができるのは、忙しい社会人には便利ですね。また、NISAについては手数料がずっと無料という点を評価している声もありました。

悪い評判・口コミ

一方、松井証券に対してネガティブな評判や口コミもあります。同じくみんかぶChoiceより、2点の口コミを紹介しましょう。

株を低額から始めようと思い, 一日 10万円以下の取引なら無料(※現在は50万円まで手数料無料)だった松井証券で 最初に口座を開設しました。IPOの取り扱い銘柄が少なく, 幹事にもなりにくいので 今後取り扱いが増えればいいなと思います。また主にスマートフォンアプリを使ってますが, 自分が保有しているポートフォリオ画面がないので今後改善してほしいです。(30代男性のクチコミ)

口コミサイトで比較した際, 少額取引の手数料無料 に引かれてデイトレ向きかと思い開設しました。実際に利用してみると, 私が株取引初心者ということもあってか, サイトがわかりづらい印象を受けました。 何度か株取引をしましたが, 現在は1社しか銘柄を保有していません。(30代女性のクチコミ)

IPOの取り扱い数が少ないことや幹事になりにくいという点は、IPO投資を重視している人にはデメリットですね。サイトのわかりやすさについては、個人差があると思われますが、初心者の人にとっては多機能なツールは逆に使いづらい可能性もあるでしょう

松井証券を利用する8つのメリット

松井証券を利用する人の多くが、次の8つのメリットいずれかを評価した上で、口座開設を選んでいるようです。

  • 歴史のある証券会社だから安心
  • 約定金額50万円以下で売買手数料無料
  • 25歳以下は取引手数料無料
  • 豊富な金融商品
  • 手厚いサポート体制
  • 毎月ポイント・現金還元サービス
  • IPO申込時に代金不要
  • 一日信用取引が利用可能

それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

1. 歴史のある証券会社だから安心

松井証券は、大正7年に創業した100年以上の歴史を持つ老舗の証券会社です。日本で初めて本格的なインターネット取引を導入した証券会社なので、その歴史や実績に対して信頼を寄せる投資家も多くいます。当然、店舗での取引も可能なため、顔が見えないオンライン証券が不安な人でも安心して利用できます。

2.約定金額50万円以下で売買手数料無料

松井証券の場合、約定金額50万円以下であれば売買手数料がかからないという特徴があります。投資初心者の人や資金が少ない投資家にとっては非常に有利な設定といえるでしょう。

通常、ネット専業ではなく、店舗を持つ証券会社であれば、ある程度の取引手数料がかかるケースがほとんどです。しかし、松井証券は小規模な取引であれば手数料が無料で済むため、使い勝手が良く、投資の収益率を高めやすいというメリットがあります。

3.25歳以下は取引手数料無料

松井証券の大きな特徴として、2021年5月6日取引分から25歳以下は株式取引のボックスレート手数料が、現物取引・信用取引ともに無料という点が挙げられます。そのため、特に若年層で資産形成をしたい人にはうってつけの証券会社といえます。

4.豊富な金融商品

松井証券は、老舗ということもあり、取引可能な金融商品の種類が豊富に揃っています。後述の通り、現物取引・信用取引での株式、IPO、立会外分売、投資信託、先物・オプション、FXなど様々な商品の取り扱いがあるため、自分好みの商品に投資しやすいです。ポートフォリオの組み合わせの自由度が高い証券会社ともいえます。

5.手厚いサポート体制

松井証券は、HDI-Japan(ヘルプデスク協会)主催のサポートポータル格付け(証券業界)で10年連続三つ星を獲得しているほど、充実したサポート体制で知られています。株式投資の銘柄探し・投資判断をサポートしてくれるサポートダイヤル「株の取引相談窓口」や「松井証券顧客サポート」などのコールセンターのほか、Q&A集なども充実しているため、初心者からアクティブな投資家まで幅広い層から評価されています。

6. 毎月ポイント・現金還元サービス

松井証券の場合、投資信託の分配金とは別にポイントや現金で毎月還元してくれるサービスが用意されています。対象になるのは、信託報酬が0.3%を超えている投資信託で、ETFやiDeCoで保有しているものは対象外になります。

ポイントであれば、還元率は最大0.85%。現金でも、還元率は0.78%です。投資信託によって還元率は異なりますが、たとえば、3000万円分をピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月分配型)に預けていれば、毎月1万円程度の現金が還元される計算です。

7.IPO申込時に代金不要

松井証券の場合、IPO抽選に応募すれば、誰でも当選のチャンスがあります。抽選に申し込む際に一定額の預け入れが必要な証券会社も多いのですが、松井証券は申込時のお金はかかりません。そのため、IPO株の当選確率を高めたいときに他の証券会社と並行して申し込みしやすいという特徴があります。

8.一日信用取引が利用可能

一日信用取引とは、返済期限が当日に設定されているデイトレード専用の信用取引のことです。松井証券であれば、この一日信用取引を業界でも最安水準のコストで利用できます。一日信用取引のメリットは、同一保証金で回転売買を一日に何度もできることです。取引コストの設定が少額な分、一回の取引での利幅が小さくても、コスト負けせずに何回も取引して利益を出しやすくなっています。

松井証券を利用する3つの注意点

松井証券で口座を開設する場合、次の3つの注意点も気をつけましょう。

  • 外国株や外国ETFの取り扱いがない
  • 初心者が使いにくいツール
  • 50万円以上の取引手数料が高い

それぞれのポイントをまとめました。

1. 外国株や外国ETFの取り扱いがない

松井証券は商品数が多い証券会社ではあるものの、利回りが大きい外国株や外国ETFについては取り扱いがありません。またリスクを抑えた運用が期待できる債権の取り扱いもないため、それらの商品を運用したい人は他の証券会社のほうが向いているでしょう。ただし、外国株などを運用する場合、資産管理や確定申告の手間が増えるため、それらのコストも鑑みて、運用対象を決めることをおすすめします。

2. 初心者が使いにくいツール

松井証券は高機能なトレーディングツール「ネットストック・ハイスピード」や「株価ボード」など、さまざまなツールを用意しています。しかし、ツールそれぞれが独立しているため、初心者にとっては逆に扱いづらいと感じると感じるかもしれません。

取引に必要な機能が全てまとまっているアプリを提供している証券会社もあるため、そういったアプリに慣れていると、松井証券のツールは操作面や管理面で使いにくいかもしれません。

3. 50万円以上の取引手数料が高い

松井証券の現物株の取引手数料は、1日あたり50万円以下であれば無料です。しかし、50万円を超えるような大規模な取引がメインの人にとっては、逆に手数料が割高になる可能性があります。100万円を超える取引だと、100万円単位で1,000円、2,000円と手数料が高くなり、窓口や電話での取引に近い水準で手数料がかかります。取引額の目安と手数料の計算をきちんとしてから、松井証券での口座開設が適切かどうかを選びましょう。

松井証券の詳細情報

松井証券が提供しているサービスについて、全体像を詳しく把握しておきましょう。

取引ルール

国内の現物株式の取引は午前と午後に分かれており、午前中の取引時間を「前場(ぜんば)」、午後の取引時間を「後場(ごば)」と呼びます。松井証券の場合、前場は9:00~11:30、後場は東京証券取引所であれば12:30~15:00、それ以外は12:30~15:30に設定されています。また、通常株式の取引が行われる取引所とは別に設けられた私設取引所で行われるPTSについてはデイタイムが8:20~15:30、ナイトタイムは17:30~23:59の時間で取引可能です。

-取引種別

松井証券の取引可能品目は以下の通り、さまざまな種類の金融商品を運用できます。

  • 株式(現物取引・信用取引)
  • 投資信託/米ドルMMF
  • IPO/PO(公募・売出し)
  • 貸株サービス
  • 立会外分売
  • PTS
  • ベストマッチ(約定価格改善サービス)
  • 先物・オプション取引
  • NISA/つみたてNISA
  • FX
  • ETF/REIT
  • iDeCo

各種手数料

投資の収益性を高めるためには手数料のチェックは欠かせません。松井証券の取引にかかる手数料を事前に調べておきましょう。

-現物取引

松井証券の株式の現物取引にかかる手数料は、25歳以下なら完全無料です。26歳以上でも1日の取引が50万までであれば手数料はかかりません。取引額が50万円を超えると、100万までは1000円(税抜)となり、以降100万単位で1000円ずつ手数料が追加されていきます。なお、上限は1億円を超える取引時の手数料10万円(税抜)です。

-信用取引

松井証券の信用取引の委託手数料の場合、制度信用、無期限信用取引、短期信用取引いずれにおいても、インターネット経由の場合は1日の約定代金の合計によって決まります。なお、手数料の上限は10万円(税抜)です。

また、一日信用取引の場合は、もしインターネット経由で新規建を行った当日中に建玉の決済を行うのであれば、手数料はかかりません。その日の最後に成立した取引(大引け)までに建玉が決済されなかった場合は、1注文あたり3,250円(税抜)の手数料がかかります。

-その他手数料

その他の手数料としては、投資信託は購入時の手数料は無料です。またIPOやPOの手数料も無料です。立会外分売についても、手数料はかかりません。米ドルMMFに関しては、口座の管理料や購入・解約は無料ですが、為替手数料や管理報酬などはかかる点に注意しておきましょう。

取扱銘柄

松井証券ではどんな銘柄を取り扱っているのか、銘柄についてもまとめておきましょう。

-国内株式

松井証券では、以下の市場の株式を取り扱っています。

  • 東京証券取引所(1部・2部・マザーズ・JASDAQ)
  • 名古屋証券取引所(1部・2部・セントレックス)
  • 福岡証券取引所(単独上場銘柄のみ、Q-Board含む)
  • 札幌証券取引所(単独上場銘柄のみ、アンビシャス含む)
  • ジャパンネクストPTS(J-Market)

このうち、東京証券取引所とそれ以外とでは取引時間が異なる点に注意しておきましょう。

-上場投資信託

松井証券では、ETF(上場投資信託)も取り扱っています。上場投資信託(Exchange Traded Funds)とは、
例えば日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)等の動きに連動する運用成果を目指して、東京証券取引所などの金融商品取引所に上場している投資信託のことを指します。市場の上がり下がりでパフォーマンスが容易に把握できるため、運用の透明性が高いというメリットがあります。

また、類似商品として、不動産市場の上がり下がりと連動するREIT(不動産投資信託)やインフラファンド、ベンチャーファンドも運用可能です。インフラファンドとは、発電所、空港、道路、鉄道、学校などの社会基盤に投資し、そのインフラから得られる収益を分配金として配当するファンドのことです。また、ベンチャーファンドとは、ベンチャー企業への投資による成果を、投資信託のスキームを使って投資家に分配する商品を指しています。

-指標連動証券

松井証券では、ETNと呼ばれる指標連動証券も購入できます。ETNとは「Exchange Traded Note」の略で、上場投資証券とも呼ばれます。ETFと同じく、株価指数や商品価格等の「特定の指標」に連動して価格が変わる商品です。松井証券ではおおよそ3000銘柄程度扱っています。

-新株予約権証券

松井証券では「上場型新株予約権の無償割当(ライツ・オファリング)」と「新株予約権(非上場)の無償割当」も取り扱っています。別名、新株予約権証券ともいい、発行会社の株式を一定の価格(行使価格)で、定められた期間内(行使期間)に、取得できる権利を持つ有価証券です。

この新株予約権を使うメリットは、市場価格よりも低い価格で新株を買付できる点です。非上場の新株予約権が割当てられた場合、定められた期間の間に必要な金額を発行会社に振込み、必要書類を当社へ提出すれば、新株を購入できます。

お得な情報

松井証券での口座開設を検討する場合、お得なキャンペーンやプログラム情報についてもぜひ押さえておきましょう。

-キャンペーン

松井証券では通年のキャンペーンとして、紹介した側とされた側がそれぞれ簡単な手続きだけで株式取引手数料をキャッシュバックする施策を行っています。その他にも、たとえば貸株サービスの金利を最大0.3%アップしてくれるキャンペーンやMATSUI FXデビュー応援として最大50万円をキャッシュバックするキャンペーンなど、期間限定の企画も行っています。

自分が利用しようと考えている金融商品と当てはまるキャンペーンがあれば、利用しない手はありません。定期的に公式サイト内のキャンペーン情報を確認しておくとよいでしょう。

-お得なプログラム

松井証券で常時開催しているお得なプログラムとして、松井証券ポイントプログラムがあります。これは、投資信託の保有金額に応じて松井証券ポイントまたは現金を還元してくれるものです。先述したとおり、信託報酬率が0.3%以上であることが条件ですが、ある程度まとまった額を預けている場合、分配金とは別でキャッシュバックされるため、非常にありがたい制度だといえるでしょう。

松井証券で口座開設する手順

松井証券で口座を開設する場合、次に紹介する手順で行います。

-申し込み

申込方法は、オンライン経由か郵送かを選ぶことができます。郵送だと最低1週間はかかるため、署名捺印が不要なオンラインの方が通常便利です。口座開設申込フォームに必要事項を入力した後、必要書類をWEB上でアップロードすれば、手続きは完了します。

申し込み手続き自体は簡単ですが、あらかじめ口座開設の目的は何なのか、何を目的に運用するのか、投資のゴール設定をした上で申し込むことをおすすめします。

-口座開設完了

申込みが完了してから、しばらく経つと、取引に必要な情報と合わせて口座開設完了通知が郵送で届きます。この口座開設完了通知は、犯罪収益移転防止法に基づいて、転送不要の簡易書留郵便で送られます。万が一、転居などで受取りができないと、個人口座の開設はできなくなるので注意しましょう。

-入金

郵送されてきた口座開設完了通知を見ると、松井証券の会員サイトにログインするためのIDとパスワードが記載されています。そのIDとパスワードを使ってログインした後、口座に入金手続きを行います。松井証券の場合、利用可能な金融機関でインターネットバンキングを利用していれば、そこからリアルタイムでネットストック口座に振込手数料無料で振り込みできるネットリンク入金が便利です。ゆうちょ銀行やみずほ銀行、三菱東京UFJ銀行など17行が対象になっています。

各金融機関のATMから振り込むこともできますが、その場合は手数料がかかってしまうため、利用頻度が多いのであればネットリンク入金に対応させておくことをおすすめします。

-取引開始

実際に取引を行う場合、たとえば好きな企業の株価とチャートをチェックしたり、銘柄名や銘柄コードで検索したりしながら、投資先を探していくとよいでしょう。ランキングを見れば、人気銘柄もひと目でわかります。投資先が決まったら、株数や値段を間違えないように入力し、最後に取引暗証番号を入れれば取引完了です。

松井証券は初心者や25歳以下の人におすすめの証券会社

まとめとして、松井証券はHDI-Japan(ヘルプデスク協会)主催のサポートポータル格付け(証券業界)で10年連続三つ星を獲得するほどの手厚いサポート体制や25歳以下の売買手数料無料という点から、投資初心者や25歳以下の人におすすめの証券会社といえるでしょう。

逆にある程度、利回りのよい外国株や外国ETFに投資したい人には不向きです。とはいえ、老舗としての安定感はずば抜けており、IPOの申込時にお金がいらない点からも、1つ口座を持っておくと便利な証券会社といえるでしょう。