副業で後悔しないための「5つの注意点」
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本業に加えて副業を始めると、収入アップだけではなく、新たな経験やスキルを身に付けることもできるなどのメリットがあります。一方で、副業には、確定申告や労働時間の管理に加え、詐欺などのトラブルに巻き込まれないための注意が必要です。

目次

  1. 「副業で後悔しないための注意点」5つを紹介
  2. 準備と知識で有意義な副業を


「副業で後悔しないための注意点」5つを紹介

副業をスタートしてみたものの、準備や知識が不十分だと思わぬ失敗やトラブルに見舞われることがあります。後悔しない働き方ができるように、5つの注意点を紹介します。

注意点①会社の就業規則を確認、届出をする

まずは、所属している会社が副業を許可しているかどうか、事前に確認しましょう。厚生労働省は兼業・副業の普及を促進しており、「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる」と説明しています。しかし、実際には「副業NG」としている企業もあります。

会社の就業規則をチェックした上で、予定している副業の内容などを踏まえて人事部などに相談してみることも大切です。特に、他法人と雇用契約を結んだり、個人事業主として業務を受けたりするケースでは、一般的に会社への届け出が必要だと考えられます。

当然ながら、副業が許可されていないのに会社に隠れて行うことはやめましょう。禁止されている副業が発覚すると、最悪の場合は解雇されてしまう可能性もあります。

注意点②確定申告し、税金を支払う

会社の給与所得以外で一定額の収入を得た場合は、所得税を支払わなければなりません。事業収入では必要経費を差し引いた後の所得金額が対象となり、20万円以上であれば確定申告が必要です。

確定申告が必要であるにも関わらず、申告しなかったり遅れたりすると「無申告加算税」や「延滞税」などを追加で支払わなければなりません。確定申告の期限直前に慌てることがないように制度を理解して準備しておくことが大切です。

また、副業での収入が20万円以下で確定申告が不要な場合でも、住民税の申告が必要です。申告方法などは自治体によって異なるので、ホームページを閲覧したり担当部署に問い合わせたりして確認しましょう。

注意点③怪しい副業は避け、詐欺被害に注意する

SNSなどでは「短期間で簡単に稼げる」「初心者でも無料で始められる」などと宣伝している副業もあります。実際には、「副業詐欺」のケースもあります。高額な情報商材を売りつけられたり、高額な費用を請求されたりする事例もあります。甘い言葉にだまされて被害に遭わないよう、注意が必要です。

また仕事内容に対して極端に報酬が高いものや、発注企業の情報が少ない場合も警戒しましょう。自分が詐欺被害に遭うだけでなく、特殊詐欺などの犯罪に知らないうちに加担してしまうことも考えられます。

注意点④労働時間を適切に管理する

本業の会社での勤務時間外で行う副業は、その時間管理も欠かせません。本業と副業の両方の労働時間を合わせて考える必要があります。

厚生労働省が2020年9月に出した通達では、副業をする人は会社にその労働時間を申告し、会社は本業と副業を合わせた労働時間を管理する必要があるとしています。ただし、フリーランスなどの働き方の場合は適用されません。

副業をする人にとっては、収入の増加やスキルアップを目指すあまり、頑張り過ぎてしまうこともあります。それによって本業のパフォーマンスや私生活に支障が出たり、長時間労働で体調を崩したりしては元も子もありません。働く時間を適切に管理して、本業と副業をバランスよく続けていけることが大切です。

注意点⑤初期投資が大きい副業は避ける

副業の中には、事業を始める前に高額な教材を買わなければならないものや、商品や設備を揃える必要があるものもあります。例えば、仕入れた商品を売却して利益を得るせどりや飲食店などお店を開業する場合です。

これらはスタート時点で高額な費用が掛かります。初期投資が大きいからと言って必ずしも利益を得られるとは限りません。特別なスキルや経験がある場合を除き、初期投資が大きすぎる副業は避けたほうが良いでしょう。

準備と知識で有意義な副業を

副業には、収入面だけではなく、本業だけでは得られなかったスキルや経験、人間関係を得られるという魅力があります。人生を豊かにしてくれる副業ですが、やり方によっては私生活に悪影響を与えてしまう可能性もゼロではありません。リスクを減らし、より有意義な副業をスタートするために、十分な準備や知識を身に付けましょう。