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(画像=お金のミカタイムZ 編集部)

株式投資などを行う上で、「手数料」は運用成績を大きく左右します。1回あたりの手数料は少額でも、積み重なれば大きなコストとなるため、できるだけ手数料が安い証券会社を選ぶことが大切です。

今回は、大手証券会社の手数料やサービスなどを徹底比較します。お得な証券会社をいち早くチェックできるので、口座開設先を探している方はぜひ参考にしてください。

目次

  1. 手数料が安いネット証券
  2. 大手対面証券5社の手数料比較
  3. 大手対面証券5社のサービス比較
  4. 株式取引における手数料の種類
  5. ネット証券のほうが対面証券よりも手数料が安い理由
  6. ネット証券がおすすめな人の特徴
  7. 対面証券がおすすめな人の特徴
  8. ネット証券の口座開設方法から取引開始まで
  9. 証券会社を選ぶ際のポイント
  10. 必要なサービス・サポートを見極めて、手数料が安い証券会社を選ぼう

手数料が安いネット証券

証券会社手数料(税込)少額投資おすすめポイント
DMM.com証券10万円:88円
50万円:198円
100万円:374円
×・NISA口座では国内株の手数料が無料
・米国株の取引手数料が一律0円
SBI証券10万円:99円
50万円:275円
100万円:535円
・投資スタイルに合わせてプランを選べる
・外国株取引の手数料を抑えやすい
SBIネオトレード証券10万円:88円
50万円:198円
100万円:374円
・定額プランの手数料がお得
・信用取引の取引手数料が0円
楽天証券10万円:99円
50万円:275円
100万円:535円
×・投資スタイルに合わせてプランを選べる
・ポイント制度が充実している
マネックス証券10万円:110円
50万円:495円
100万円:1,100~1,650円
・投資スタイルに合わせてプランを選べる
・米国株の取扱いが豊富
松井証券10万円:0円
50万円:0円
100万円:1,100円
×・国内株の取引手数料がお得
・手厚いサポートがあるので初心者でも安心
auカブコム証券10万円:99円
50万円:275円
100万円:535円
・投資スタイルに合わせてプランを選べる
・割引サービスやポイントボーナスが充実
GMOクリック証券10万円:90円
50万円:260円
100万円:460円
×・国内株の取引手数料がお得
・自由にプランを切り替えられる

DMM.com証券

DMM.com証券は、国内株・外国株の両方を取り扱っています。

国内株の現物取引・信用取引では注文ごとに手数料が発生し、以下のように約定代金によって金額が決まります。

約定代金現物取引の手数料(税込)信用取引の手数料(税込)
5万円まで55円88円
10万円まで88円
20万円まで106円
50万円まで198円
100万円まで374円
150万円まで440円
300万円まで660円
300万円超880円0円
(※一般NISA・ジュニアNISAの場合は、現物取引の取引手数料は無料)

米国株の取引手数料は一律0円ですが、1ドルあたり25銭の為替手数料がかかります。配当金を受け取る際にも「基準為替レート-1円」のスプレッドが発生するため、長期で保有する場合は注意が必要です。

SBI証券

SBI証券は豊富な金融商品を取り扱う、ネット証券最大手の証券会社です。国内株の取引では、「スタンダードプラン」と「アクティブプラン」が用意されています。

スタンダードプラン(1注文ごとに手数料が決まる)
1回の約定代金現物取引の手数料(税込)信用取引の手数料(税込)
5万円まで55円90円
10万円まで99円
20万円まで115円148円
50万円まで275円198円
100万円まで535円350円
150万円まで640円
3,000万円まで1,013円
3,000万円超1,070円
アクティブプラン(1日の約定代金で手数料が決まる)
1日の約定代金現物取引の手数料(税込)信用取引の手数料(税込)
100万円まで0円0円
200万円まで1,238円880円
300万円まで1,691円100万円ごとに440円増加
300万円超100万円ごとに269円増加

米国株の取引手数料は「約定代金×0.495%」で計算されますが、約定金額が2.02米ドル以下であれば手数料は発生しません。また、上限金額が22米ドルに設定されているため、米国株取引が多い方にとっても魅力的な証券会社といえます。

SBIネオトレード証券

SBIネオトレード証券も、ユーザーの投資スタイルに合わせて2つの料金プランを用意しています。

一律プラン(1注文ごとに手数料が決まる)
1回の約定代金現物取引の手数料(税込)
5万円まで50円
10万円まで88円
20万円まで100円
50万円まで198円
100万円まで374円
150万円まで440円
300万円まで660円
300万円超880円
定額プラン(1日の約定代金で手数料が決まる)
1日の約定代金現物取引の手数料(税込)
100万円まで0円
150万円まで880円
200万円まで1,100円
300万円まで1,540円
300万円超100万円ごとに295円増加

SBIネオトレード証券は国内株の手数料がお得であり、信用取引においても取引手数料は発生しません。ただし、買方金利や貸株料は発生するので、信用取引を行う場合は各コストを事前に調べておきましょう。

楽天証券

楽天証券の国内株取引では、「超割コース」と「いちにち定額コース」が用意されています。

超割コース(1注文ごとに手数料が決まる)
1回の約定代金現物取引の手数料(税込)信用取引の手数料(税込)
5万円まで55円99円
10万円まで99円
20万円まで115円148円
50万円まで275円385円
100万円まで535円385円
150万円まで640円
3,000万円まで1,013円
3,000万円超1,070円
いちにち定額コース(1日の約定代金で手数料が決まる)
1日の約定代金手数料(税込)
100万円まで0円
200万円まで2,200円
300万円まで3,300円
300万円超100万円ごとに1,100円増加
(※1日の約定代金は、現物取引と信用取引の合計額)

外国株の取引手数料は、どの地域の銘柄を取引するかによって異なります。例えば米国株では「約定代金×0.495%」、アセアン株では「約定代金×1.1%」で手数料が計算されます。

マネックス証券

マネックス証券は独自のサービスやサポートを提供しており、特に投資初心者に人気のネット証券です。国内株の現物取引・信用取引においては、以下の2つの料金プランを用意しています。

取引毎手数料コース(1注文ごとに手数料が決まる)
1回の約定代金現物取引の手数料(税込)信用取引の手数料(税込)
10万円まで110円99円
20万円まで198円148円
30万円まで275円198円
40万円まで350円
50万円まで450円
100万円まで成行:1,100円
指値:1,500円
385円
100万円超成行:約定金額×0.1%
指値:約定金額×0.15%
一日定額手数料コース(1日の約定代金で手数料が決まる)
1日の約定代金手数料(税込)
100万円まで550円
100万円超300万円ごとに2,500円増加
(※1日の約定代金は、現物取引と信用取引の合計額)

米国株の取引手数料については「約定金額×0.495%」で計算され、上限手数料は22米ドルに設定されています。最低手数料は無料なので、1回あたりの約定金額を抑えつつ取引を行えば、コストを抑えながら米国株を運用できます。

松井証券

松井証券は100年以上の歴史がある、初心者へのサポートが手厚い証券会社です。国内株の取引については、現物取引・信用取引のいずれも1日の約定代金によって手数料が決まります。

1日の約定代金現物取引の手数料(税込)信用取引の手数料(税込)
50万円まで0円0円
100万円まで1,100円1,100円
200万円まで2,200円2,200円
1億円まで100万円ごとに1,100円増加100万円ごとに1,100円増加
1億円超11万円(上限)11万円(上限)
(※未成年を含む25歳以下は、約定代金に関わらず手数料無料)

米国株の手数料は1注文ごとの約定代金によって決まり、「約定代金×0.495%」で計算されています。上限手数料は22米ドルに設定されており、約定代金が222円以下の場合は取引手数料が無料になるので、米国株をお得に取引したい方におすすめです。

au カブコム証券

auカブコム証券は自動売買やポイント投資など、ユニークなサービスを提供している証券会社です。株式投資から投資信託、NISAまで幅広い金融商品を取り扱っており、国内株の現物取引・信用取引では以下の2つのプランが用意されています。

auカブコム証券は割引サービスが充実しており、25歳以下の方は国内現物株式取引の手数料がかかりません。

ワンショット手数料(1注文ごとに手数料が決まる)
1回の約定代金現物取引の手数料(税込)信用取引の手数料(税込)
5万円まで55円99円
10万円まで99円148円
20万円まで115円
50万円まで275円198円
100万円まで535円385円
100万円超約定金額×0.099%+99円
1日定額手数料(1日の約定代金で手数料が決まる)
1日の約定代金取引手数料(税込)
100万円まで0円
200万円まで2,200円
300万円まで3,300円
400万円まで4,400円
500万円まで5,500円
500万円超100万円ごとに1,100円増加
(※1日の約定代金は、現物取引と信用取引の合計額)

米国株の取引手数料については「約定代金×0.495%」で計算され、上限手数料は22米ドル、最低手数料は0ドルに設定されています。

GMOクリック証券

GMOクリック証券は、投資情報の豊富さや高機能のツールなどが評価されているネット証券です。現物の外国株は取り扱っていませんが、投資信託やFX、先物オプションまで幅広い金融商品を取り扱っており、国内株については2つの料金プランが用意されています。

1約定ごとプラン(1注文ごとに手数料が決まる)
1回の約定代金現物取引の手数料(税込)信用取引の手数料(税込)
5万円まで50円97円
10万円まで90円
20万円まで100円143円
50万円まで260円187円
100万円まで460円264円
150万円まで550円
3,000万円まで880円
3,000万円超930円
1日定額プラン(1日の約定代金で手数料が決まる)
1日の約定代金現物取引の手数料(税込)信用取引の手数料(税込)
100万円まで0円0円
200万円まで1,238円880円
300万円まで1,691円1,320円
300万円超100万円ごとに295円増加100万円ごとに440円増加

いずれのプランも業界最安水準であり、途中で投資スタイルや運用計画に変更があった場合は、プランを切り替えることもできます。常にお得なプランを選べるので、うまく使い分ければ取引コストを大きく抑えられるでしょう。

大手対面証券5社の手数料比較

対面証券とは、店頭で金融商品を取引できるタイプの証券会社のことです。以下のように、対面サービスの手数料も証券会社によって違いがあります。

証券会社名約定金額100万円の場合の手数料(税込)
対面取引電話取引ネット取引
野村證券1万2,188円7,648円1,048円
SMBC日興証券1万2,650円1万753円880円
大和証券1万2,650円8,855円3,795円
みずほ証券1万1,550円9,240円3,465円
三菱UFJモルガン・スタンレー証券1万2,210円7,326円3,663円

野村證券

野村證券の手数料は、「実店舗」と「オンライン専用支店」で異なります。

実店舗を利用する場合は、約定代金と基本料率を基に手数料が計算されます。例えば、100万円の国内株式取引では1万2,188円(100万円×0.88%+3,388円)の手数料が発生し、基本料率は約定代金によって変動します。

オンライン専用支店を利用する場合は、約定代金ごとに決められた手数料を支払います。同じ銘柄であっても、国内株・外国株ともにネット取引が最も安いので、できるだけオンライン専用支店を利用するとよいでしょう。

SMBC日興証券

SMBC日興証券の株式取引では、以下の2つのコースが用意されています。対面取引の場合は総合コース、ネット取引の場合はダイレクトコースを選ぶ必要があります。

コース名概要ネット取引(100万円)の手数料
総合コース担当者にアドバイスをもらいながら取引できるコース。8,855円
ダイレクトコース手数料を抑えてネット上で取引できるコース。880円

電話取引の手数料はどちらのコースも同じですが、ネット取引に比べると手数料は高めです。できるだけ手数料を抑えて取引をしたい方は、ダイレクトコースを検討するとよいでしょう。

大和証券

大和証券も、コースによってネット取引の手数料が変わります。

コース名概要ネット取引(100万円)の手数料
コンサルティングコース担当者のコンサルティングを受けながら、株式を取引できるコース。9,482円
ダイレクトコース担当者を介さず、電話もしくはネットで取引するコース。3,795円

上記の通り、ネット取引に限定した場合はダイレクトコースのほうがお得です。ただし、ダイレクトコースでは担当者を介した取引ができないため、対面取引を希望する場合はコンサルティングコースを選ぶことになります。

担当者からアドバイスを受けられるなど、コンサルティングコースにもいくつかのメリットがあるので、特に初心者の方はサポート内容も比較しながらコースを選びましょう。

みずほ証券

みずほ証券の株式取引では、以下の2つのコースが用意されています。

コース名概要取引金額100万円での手数料
3サポートコース対面・コールセンター・インターネットの3つの取引に対応しているコース。電話取引:1万338円
ネット取引:5,775円
ダイレクトコース担当者を介さず、電話もしくはネットで取引するコース。電話取引:9,240円
ネット取引:3,465円

電話取引・ネット取引の手数料を比較した場合は、ダイレクトコースがお得です。ただし、ダイレクトコースには対面取引サービスがないため、担当者によるサポートを希望する場合は3サポートコースを検討しましょう。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、投資家のスタイルに合わせて以下の3つのコースを用意しています。

コース名概要
ダイレクト取引コース専門家を介さず、自身で投資の判断を行うコース。
MUFGテラス・コース手数料を抑えながら、担当者に投資の相談ができるコース。
コンサルティング取引コース公私にわたる資産マネージメントを受けられるコース。

どのコースでも対面取引・電話取引・ネット取引のすべてを利用できますが、手数料を抑えたい方はダイレクト取引コースがおすすめです。「MUFGテラス・コース」「コンサルティング取引コース」では専門家によるサポートを受けられますが、対面取引の手数料がやや高めに設定されています。

大手対面証券5社のサービス比較

証券会社名ファンドラップ(※)証券担保ローンポイントサービス取引ツールの特徴
野村證券・200のお気に入り銘柄を登録できる
・銘柄検索した条件を3つまで保存できる
SMBC日興証券・AIが最適なポートフォリオを提案してくれる
・AIが売却のタイミングを通知してくれる
大和証券×・銘柄リストから直接注文できる
・株価やマーケット情報を確認しながら取引できる
みずほ証券××・株価ボートやリアルチャートを確認できる
・日柄と値幅の規則性から取引のタイミングを分析できる
三菱UFJモルガン・スタンレー証券×××・チャート機能が豊富
・海外市況の詳細もチェックできる
※証券会社側が顧客の資産管理や、運用を行うサービスのこと

手数料

どの取引をメインで行うかによって、手数料がお得な証券会社は変わります。

○手数料が最もお得な証券会社(※取引金額100万円、国内株取引の場合)
・対面取引:みずほ証券
・電話取引:大和証券
・ネット取引:SMBC日興証券

上記は100万円の取引金額を想定したもので、担当者からのサポートは含まれていないため、自身の投資スタイルや資金を踏まえて細かく比較することをおすすめします。

取扱商品の種類

どの証券会社も取扱商品は充実しており、国内株・外国株・投資信託・債券・IPO・年金は5社すべてが取り扱っています。NISA(少額投資非課税制度)もすべての証券会社が取り扱っているため、どこを選んでもサービス面で不便を感じることはないでしょう。

ただし、ファンドラップや証券担保ローンなどの細かいサービスは、野村證券・SMBC日興証券・大和証券の3社が充実しています。

ポイントサービス

ポイントサービスは、野村證券とSMBC日興証券が提供しています。

証券会社名ポイントサービスの特徴
野村證券・オンラインサービス契約によって特典が発生
・「野村のおトクワールド」での買い物でポイントが付与される
・貯めたポイントはマイレージやギフト券、電子マネーなどと交換可能
SMBC日興証券・現物取引などでdポイントが貯まる
・投資つみたてプランでもポイントが貯まる
・銘柄購入時にdポイントを利用することも可能

特にSMBC日興証券は、普段使っているdポイントをそのまま利用できるため、dポイントユーザーにとっては魅力的な証券会社といえるでしょう。

株式取引における手数料の種類

株式取引において発生する手数料は、現物取引と信用取引で異なります。利用する証券会社によっては、取引を行う株式の種類(国内株・外国株)でも手数料が変わることがあります。

よりお得な証券会社を選ぶには、手数料の仕組みを理解しなければなりません。ここからは、現物取引と信用取引に分けて手数料の仕組みについて解説するので、自信のない方はぜひチェックしてください。

現物取引の手数料について

現物取引において発生する手数料は、一般的に「取引手数料」と呼ばれています。取引手数料は証券会社ごとに仕組みが異なり、以下のように複数のプランを用意しているところも少なくありません。

○現物取引でよく見られるプラン
・約定ごとのプラン:1注文あたりの約定金額によって手数料が決まるプラン
・定額制のプラン:1日の約定代金の合計額によって手数料が決まるプラン

約定金額によって手数料がお得な証券会社は変わるので、自身の投資スタイルや取引金額をイメージしながら、手数料をより抑えられる証券会社を選びましょう。なお、同じプランを利用する場合でも、国内株と外国株とでは手数料の料率や金額が変わるので注意してください。

信用取引の手数料について

信用取引では取引手数料以外に、以下の手数料が発生します。

  • 品貸料:信用取引で貸借される株券が不足した場合に発生する費用
  • 貸株料:証券会社から株券を借りた時に発生する費用
  • 買方金利:信用買いをした人が負担する金利
  • 信用取引関係諸費用:事務管理費や名義書換料など

現物取引に比べて手数料の種類が多いため、信用取引を行う方は各社の料金体系をしっかり確認しておきましょう。

ネット証券のほうが対面証券よりも手数料が安い理由

余計な経費がかかっていない?

ネット証券は実店舗を必要としないため、人件費や設備費、テナント料などの経費がかかりません。そのため、ネット証券は全体的に安い料金体系を実現しています。

ただし、必ずしも手数料が安いとは限らないので、利用する前に各社の情報をしっかりチェックしましょう。

対面証券の手数料が割高なのは、プロの相談料も含まれているから?

ネット証券と比較すると、対面証券の手数料は全体的に高めです。それは「プロへの相談料」も含まれているからです。

確かにネット証券のサービスは便利ですが、担当者(プロ)を介さないタイプの取引では、自身で狙い目の銘柄や売買のタイミング、情報の信ぴょう性などを見極めなければなりません。対面証券のサービスには担当者によるアドバイスを受けられるので、有益な情報を手に入れやすいというメリットがあります。

ネット経由の手続きや取引が不要になる点も、人によっては魅力的なポイントになるでしょう。対面証券ではパソコンやスマートフォンを触らなくても取引ができるので、高齢の投資家や富裕層の中には対面証券を好む方もいます。

ネット証券がおすすめな人の特徴

手数料を安くしたい人

とにかく手数料を抑えたい方は、ネット証券がおすすめです。

例えば対面取引で100万円の株式を購入する場合は、手数料だけで1万円を超えるケースがほとんどです。一方でネット証券では1,000円程度の手数料で済むケースが多く、取引回数が増えるほど、この差は広がっていきます。

特に取引を頻繁に行う方は、選ぶ証券会社によって運用成績が大きく変わるので、まずは手数料の安いネット証券を検討するとよいでしょう。

自分で投資情報を収集できる人

自分で投資情報を収集できる人は、担当者によるアドバイスが必要ありません。そのため、プロに相談できる対面証券を選んでも、大きなメリットにはつながらないでしょう。

取引に第三者を介さないネット証券では、情報収集や分析、投資判断などをすべて自分で行います。自分のペースを崩さず投資を行えるので、マイペースを貫きたい方にはネット証券が向いています。

時間や場所を選ばず投資に取り組みたい人

時間や場所を選ばないことも、ネット証券の大きなメリットです。

多くのネット証券は、外出先でも取引を行えるようにスマートフォン用のアプリを提供しています。最近はアプリの機能が充実しており、中にはパソコン用ツールとほぼ変わらないものもあります。

一方で、対面取引は店舗に足を運ぶ必要があり、営業していない深夜や早朝に利用することができません。時間や場所に制限があるため、ネット証券に比べると利便性は低いといえます。

営業が不要の人

投資初心者や情報収集をする時間がない人にとって、証券会社からの営業は嬉しいものです。しかし、自身で投資判断を下せる人は、営業マンに対応することがストレスになるかもしれません。

営業マンから有益な情報を得られることもありますが、場合によっては不要な話まで聞かなければなりません。おすすめの金融商品やサービスに関する営業を必要としない人は、時間を無駄にしないためにもネット証券を検討することをおすすめします。

対面証券がおすすめな人の特徴

対面で投資の相談をしたい人

対面証券のメリットは、投資のプロに対面で相談できることです。注目の銘柄や金融商品はもちろん、注視すべき情報や指標といった専門的なことまで、丁寧なアドバイスを受けられます。

利用する証券会社によっては、自分の資産額に合った運用方法も教えてもらえます。

IPOの当選確率を上げたい人

大手の対面証券は、IPOの主幹事を務めるケースが多いです。一般的なネット証券に比べると多くのIPO株が割り当てられるので、IPOの当選確率を上げたい人には対面証券をおすすめします。

抽選方法は証券会社によって異なりますが、中には普段から付き合いのある顧客に対して、優先的にIPO株を割り当てる対面証券もあります。

金融商品を紹介してほしい人

魅力的な金融商品を紹介してほしい人も、対面証券がおすすめです。対面証券は積極的に営業を行っているため、店舗に足を運ぶだけで金融商品に関する情報が手に入ります。

ただし、証券会社にすすめられた金融商品だからといって、必ず儲かるわけではありません。最終的な判断は投資家自身が下すことになるので、投資判断に必要な情報はしっかり収集しておくことが大切です。

ネット証券の口座開設方法から取引開始まで

ネット証券には手数料が安い、取引ツールが充実しているといったメリットがありますが、実際に利用するためには以下の手続きが必要です。

○ネット証券を利用するまでの流れ
【1】口座を開設したい証券会社を選ぶ
【2】公式ページから口座開設を申し込む
【3】身元確認書類を提出する
【4】申込完了後、書類を受け取る
【5】取引開始

上記の手続きを見て「難しそう……」と思うかもしれませんが、多くのネット証券は簡単に手続きを進められるような仕組みを整えています。書類提出もオンライン上で行えるため、一つずつ丁寧に進めれば口座を開設できます。

ここからは各プロセスを詳しく説明するので、申し込み手続きに不安を感じている方はぜひチェックしてください。

口座を開設したい証券会社を選ぶ

まずは、口座を開設する証券会社を選びます。特に手数料はしっかり比較するべきですが、証券会社選びでは他にも以下のポイントを意識することが大切です。

○証券会社選びのポイント
・取扱商品が充実しているか
・使いやすいツールやアプリが提供されているか
・初心者向けのサポートは手厚いか
・必要な投資情報を収集できるか
・NISA口座に対応しているか など

投資のスタイルや目的によっては、1つのネット証券だけでは満足できないこともあるでしょう。例えばIPO株の当選確率を上げたい場合は、複数の証券口座を持つことも検討すべきです。

株式投資では、以下の理由で複数の口座を持つことが望ましいといわれています。

○複数口座を持つことが望ましい理由
・IPOの当選確率が上がる
・複数のツールを使い分けることで、情報収集がスムーズになる
・ポイントボーナスやキャンペーンの重複により、お得感が増す

口座開設手続きには時間がかかりますが、複数口座を持つとさまざまなメリットを享受できるので、時間に余裕のある方はぜひ検討してください。

公式ページから口座開設を申し込む

証券会社を決めたら、公式ページにアクセスして口座開設を申し込みます。基本的に申し込みボタンはわかりやすい位置にあるので、各社のトップページで探してください。

身元確認書類を提出する

オンライン上で手続きを完結させる場合は、そのまま身元確認書類の提出へと進みます。申し込み手続きを進めると案内が表示されるので、マイナンバーカードや運転免許証などを手元に用意し、案内に従って手続きを進めましょう。

身元確認書類は郵送でも提出できますが、口座開設完了まで時間がかかるため、オンライン上で提出することをおすすめします。

申込完了後、書類を受け取る

証券会社による審査や確認が完了すると、口座開設の完了通知がメールまたは郵送で届きます。完了通知にはログインに必要な情報なども含まれるので、郵送を希望した場合は紛失しないように注意してください。

取引開始

取引ツールやアプリにログインすると、金融商品の取引ができます。各証券会社の説明書や案内をチェックしながら、実際に株式や投資信託などを取引してみましょう。

証券会社を選ぶ際のポイント

手数料の安さ

証券会社を選ぶ際、「手数料」は強く意識しておきたいポイントです。自身の投資スタイルや資金はもちろん、各証券会社の料金体系やプランによる違いなども踏まえて、手数料をより抑えられる証券会社を選びましょう。

取扱商品の多さ

株式投資をメインに行う場合は、国内株の取扱銘柄数や外国株の取扱国数などを確認しておきましょう。取扱銘柄が多い証券会社を選べば、その分投資の幅が広がります。

株式投資以外にも興味がある方は、投資信託やFX、先物オプション、NISA、iDeCoなどの取り扱いについても確認しておきましょう。

ツールの使いやすさ

取引ツールや情報ツールの使いやすさは、証券会社によって異なります。特に使用できるテクニカル指標やチャートの見やすさ、カスタマイズの自由度、提供される投資情報などは大きく異なるので、自身の投資スタイルを踏まえてツールが使いやすい証券会社を選びましょう。

必要なサービス・サポートを見極めて、手数料が安い証券会社を選ぼう

大手ネット証券は全体的に安い手数料を実現していますが、プランを細かく比較すると手数料には違いがあります。特にネット証券と対面証券の手数料体系は大きく異なるので、必要なサービスやサポートを見極めた上で、できるだけ手数料が安い証券会社を選ぶことが大切です。

これから証券口座を開設する方は、本記事で紹介した内容を参考にしながら自分に合う証券会社を選んでみてください。