auユーザーが賢くPontaポイントをためるコツ|効率よくたまるシーンや2重取りの方法を解説

マイナス金利政策の解除で長期金利が上昇し、2024年5月22日には11年ぶりとなる1%台をつけました。金利上昇が一般家庭に影響を与えるものといえば、住宅ローンです。特にこれから住宅ローンの借り入れを検討している方にとって、変動金利にすべきか固定金利にすべきかは大きな問題ではないでしょうか。

そこで今回は、長期金利上昇と住宅ローンの関係を解説。住宅ローンの金利タイプ別の特徴や金利上昇局面での住宅ローンの選び方も紹介します。

長期金利が上昇すると住宅ローン金利も上がる

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住宅ローンの金利タイプには、返済期間中に金利が変わらない「固定金利」と、定期的に金利見直しがおこなわれる「変動金利」があります。このうち固定金利は長期金利の影響を受けるため、長期金利が上昇すると住宅ローン金利も上がります。

一方変動金利は短期金利の影響を受けるため、長期金利が上昇してもすぐさま上がるわけではありません。しかし、今後日銀が短期金利を引き上げることで、変動金利の住宅ローン金利も上昇すると考えられます。

長期金利と短期金利の違い

<長期金利と短期金利の違い>

長期金利 短期金利
期間 1年以上 1年未満
代表的な指標 10年物国債の利回り 無担保コールレート
変動要因 景気や物価など実体経済 日銀の政策
影響を受ける金利タイプ 固定金利 変動金利

長期金利と短期金利の違いは、お金を貸し出す取引期間です。

短期金利は1年未満のお金の貸し借りに適用される金利で、代表的なものに銀行間での貸し借りのうち翌日までに決済される資金に適用される「無担保コールレート」があります。無担保コールレートは日銀がコントロールしているため、「政策金利」とも呼ばれます。

一方、長期金利は1年以上のお金の貸し借りに適用される金利で、代表的な指標は「10年物国債の利回り」です。国内景気、国内物価、為替、海外金利などにより変動し、一般的に景気が良くなれば金利が上昇し、悪くなれば金利も低下します。

また、長期金利は将来的な景気の見通しなどにより実体経済を先取りして動くことが多く、短期金利より先行して変動する傾向にあります。

住宅ローンの金利タイプは3種類

住宅ローンの金利タイプには大きく分けて次の3つがあります。

  • 全期間固定金利型
  • 変動金利型
  • 固定金利期間選択型

それぞれの特徴を見ていきましょう。

全期間固定金利型は長期金利が上昇しても借入当初の返済額が続く

<全期間固定金利型住宅ローン>

特徴
  • 完済まで同じ金利が続く
メリット
  • 毎月の返済額が変わらず返済計画が立てやすい
  • 金利上昇のリスクがなく安心
デメリット
  • 変動金利より金利が高め
  • 長期金利が低下しても金利の見直しができない
向いている人
  • 計画的に返済をしていきたい人
  • 家計に余裕がなく、支出額の変化があると困る人
  • 金利の変動に悩まされたくない人

全期間固定金利型住宅ローンは借入時に返済総額が確定し、計画的に返済しやすいのが特徴です。

借入当初の金利が固定期間内続くため、市場金利が上昇した場合はほかの金利タイプより返済総額が抑えられる可能性があります。一方で、金利が高めに設定されていることから、金利が横ばいまたは下がった場合はほかの金利タイプより返済総額が大きくなります。

代表的な全期間固定金利型住宅ローンに「フラット35」があります。フラット35とは住宅金融支援機構と民間金融機関が提携して扱っている住宅ローンで、銀行や信用金庫、住宅ローン専門金融機関などで借りられます。どの金融機関でも対象となる人や住宅の条件は同じですが、金利や手数料はそれぞれ異なります。

変動金利型は短期金利が上がると返済額が増加

<変動金利型住宅ローン>

特徴 定期的に金利が見直され、市場金利に伴って変動する
メリット ほかの金利タイプより金利が低め
金融機関によってはキャンペーン金利が適用されることもある
デメリット 借入時に返済総額が確定しない
金利が上昇すると返済総額が増える
向いている人 短期間で完済予定など、借入当初の低金利の恩恵を受けたい方
経済的に余裕があり返済額が増えても対応できる方

変動金利型住宅ローンは返済期間中に適用金利が見直されるため、毎月の返済額が上昇・下落する可能性があります。金利は半年ごとに見直されるのが一般的ですが、返済額が急に上がるのを防ぐため、多くの金融機関では「5年ルール」と「125%ルール」を採用しています。

5年ルールにより、金利が上昇しても5年間は毎月の返済額は変わりません。また、6年目以降も125%ルールにより、これまでの返済額に対して125%までしか上がりません。

ただし、5年ルールや125%ルールによって毎月の返済額の増加は一定までで抑えられますが、返済増加分を超えた金利は未返済分として先送りされます。金利が大きく上昇した場合は、ローン契約の終盤で返済を求められることがある点は留意が必要です。

固定金利期間選択型は毎月の返済額が一定期間変わらない

<固定金利期間選択型住宅ローン>

特徴
  • 2年・5年・10年など、借入から一定期間金利を固定できる
メリット
  • 全期間固定型に比べると金利が低め
デメリット
  • 借入時に返済総額が確定しない
  • 固定期間終了後に金利が上昇していると返済額が増える
向いている人
  • 「子どもが独立するまでは返済額を固定したい」など、固定期間中のライフプランが決まっている方
  • 数年後に年収が増える見込みなど、固定期間終了後に返済額が増えても対応できる人

固定金利期間選択型住宅ローンは、返済期間のうち当初の5年や10年などは返済額が一定で、固定期間終了後は変動金利に切り替わります。金融機関によっては固定金利を継続できる場合もありますが、金利の上昇や優遇幅の縮小により適用金利が上がるケースも多いです。

全期間固定型に比べると金利が低めで、子どもが独立するまでなど一定期間返済額を固定したい方におすすめです。

長期金利上昇局面では固定金利の住宅ローンを選択すべき?

今後も長期金利の上昇が見込まれる場合、一般的には次のような理由で固定金利の住宅ローンが推奨されます。

  • 返済総額が抑えられる可能性が高い
  • 返済計画を立てやすい  
  • 心理的な安定

固定金利は市場金利が上昇しても適用金利が変わらないため、返済総額が抑えられる可能性があります。また、返済額の増加で返済計画の見直しが必要になることもなく、安定的な返済が可能です。さらに、将来の金利変動の心配が不要で、心理的な安心感も得られます。

ただし、固定金利は変動金利より一般的に金利が高めに設定されています。このため、短期で完済予定の場合や市場金利があまり上がらない場合などは変動金利の方が有利になるケースもあります。将来の金利動向、家計の状況、返済期間などを総合的に考慮して、慎重に判断しましょう。

変動金利で返済中の人は固定金利に借り換えたほうがいい?

長期金利の上昇局面では、すでに変動金利で返済中の方も、固定金利に借り換えた方が返済総額を抑えられる可能性があります。

ただし、変動金利と比べると固定金利は金利が高めで、毎月の返済負担が大きくなる可能性があります。また、借り換えに必要な諸費用(手数料、事務手数料、保証料など)が、将来の利息増加より大きい場合もあります。将来の金利上昇リスクや借入残高、返済期間、諸費用など総合的に検討したうえで借り換えを判断しましょう。

また、固定金利は変動金利より先行して上がるため、変動金利が上がった段階で固定金利に借り換えるのは現実的ではありません。借り換えしない場合は、「金利上昇に備えて貯蓄する」「金利が上昇したら繰り上げ返済で支払い利息を減らす」などの対策も検討しましょう。

長期金利上昇を見据えて自分に合った住宅ローンを選ぼう

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以前は7割程度の方が変動金利を選択していましたが、長期金利の上昇を受けて固定金利を選ぶ人も増えつつあります。

どちらの方が返済総額を抑えられるかは、今後の金利変動や返済期間で変わります。また、資産状況や本人の性格によってもどちらが向いているかは異なるため、一概にどちらが良いとは言えません。

これから住宅ローンを借りる予定の方は、金利上昇を見据えたうえで総合的に判断し、自分に合ったローンを選びましょう。