デイトレードの始め方を徹底解説!投資対象や投資戦略、おすすめの証券会社まで幅広く紹介
(画像=木村亨/stock.adobe.com)

デイトレードと言えば、数ある投資スタイルの中でも比較的ポピュラーな手法です。ただし、細かく見るとデイトレードにもさまざまな戦略があり、利用する証券会社によっても運用成績は変わります。

本記事では、デイトレードの始め方から証券会社の選び方まで詳しく解説するので、最後までチェックして基礎知識を身に付けましょう。

目次

  1. デイトレードとは
  2. デイトレードに適した証券会社の選び方のポイント
  3. デイトレードにおすすめの証券会社5選
  4. デイトレードの始め方
  5. デイトレードの主な4つのマーケット
  6. デイトレードにおける5つの戦略

デイトレードとは

デイトレードとは、投資商品の取引をその日のうちに完結させる投資手法のことです。投資商品の購入と売却を1日のうちに行うので、デイトレードでは翌日にポジションを持ち越すことはありません。

デイトレードの主なメリットは、以下の3つです。

○デイトレードのメリット
・短期間で利益を狙える
・統計や業績発表の影響を受けにくい
・含み損のある投資商品の塩漬けを防げる

デイトレードでは短期間で利益を狙えるため、初心者から上級者まで幅広い層の投資家が行っています。

デイトレードに適した証券会社の選び方のポイント

デイトレードを行う場合は、以下のポイントを押さえて証券会社を選ぶことが大切です。

○証券会社の選び方のポイント
・手数料が安いか
・幅広い投資商品が用意されているか
・使いやすいツールが提供されているか

それぞれについて詳しく解説します。

デイトレードに適用される手数料の安さで選ぶ

証券会社の料金体系は、大きく以下の2つに分けられます。

・従量制:取引のたび手数料が発生するプラン。
・定額制:1日の約定金額に応じて手数料が発生するプラン。

デイトレードには「定額制」が適しています。一般的なデイトレードでは、利益を増やすために1日に何度も取引を行うからです。

定額制を採用している場合でも、証券会社によって具体的な料金プランは異なります。証券会社によっては、1日の約定金額が100万円を超えない限り手数料が発生しないところもあるので、各社の料金プランはしっかり確認しておきましょう。

デイトレードで投資できる商品の幅広さで選ぶ

証券会社を選ぶ際は、デイトレードで取引しやすい商品のラインナップも確認しておく必要があります。

例えば1単元に満たない株式を取引できる「ミニ株」は、基本的に取引時間や約定時間が決められています。このようなタイプの商品・サービスは、1日に何度も取引を行うことが難しいので、デイトレードには向いていません。

特に確認しておきたいのは、CFD取引(※)の商品ラインナップです。証券会社によってCFD取引の対象は大きく異なるため、目的の金融商品を取引できるかどうかは細かくチェックする必要があります。

※実際に資産を保有せず、取引開始から終了までの差額分のみを精算する取引のこと。

デイトレードの対象として人気があるものとしては、CFDの他に株式やFXなどが挙げられます。これらの金融商品・サービスが提供されている証券会社を選べば、デイトレードを行う商品に悩むことはないでしょう。

ツールの使いやすさで選ぶ

デイトレードでは素早い判断と売買が求められるため、各社が提供する「ツールの使いやすさ」もチェックしなければなりません。

取引ツールを比較する際のポイントとしては、テクニカル指標や投資情報の豊富さ、発注までのスムーズさなどが挙げられます。また、同時に多くの銘柄をチェックできたり、マーケットニュースが頻繁に発信されていたりする取引ツールも、多くの個人投資家から人気を集めています。

「どのような機能を使いたいのか」や「どのような情報を収集したいのか」といったことを意識しながら、自分のトレードスタイルに合う取引ツールを選びましょう。

デイトレードにおすすめの証券会社5選

デイトレードにおすすめの証券会社としては、「SBI証券」「楽天証券」「松井証券」「DMM.com証券」「SMBC日興証券」が挙げられます。ここでは各証券会社の特徴をまとめたので、自身のトレードスタイルに合う口座開設先を選びましょう。

1日100万円以下の取引なら手数料無料のSBI証券

証券会社名SBI証券
定額制プラン・100万円まで:0円
・200万円まで:1,238円
・300万円まで:1,691円
・300万円超:100万円ごとに295円増加
主な取扱商品・株式投資(国内株、外国株)
・投資信託
・債券
・FX
・先物オプション
・CFD など
スマホアプリ
NISA・つみたてNISA
おすすめポイント・業界最安水準の手数料
・商品ラインナップが豊富
・NISAやiDeCoにも対応

SBI証券は、定額制の「アクティブプラン」を提供しています。1日の約定代金が100万円以下であれば手数料が発生しないので、取引回数を増やしたい方に最適です。

直観的に操作できるスマホアプリや、機能が豊富な取引ツールが用意されている点も魅力です。投資情報も充実しているため、情報収集用のサービスとしても利用できます。

デイトレードのたびに楽天ポイントが貯まる楽天証券

証券会社名楽天証券
定額制プラン・100万円まで:0円
・200万円まで:2,200円
・300万円まで:3,300円
・300万円超:100万円ごとに1,100円増加
主な取扱商品・株式投資(国内株、外国株)
・投資信託
・海外ETF
・FX
・iDeCo
・CFD など
スマホアプリ
NISA・つみたてNISA
おすすめポイント・取引のたびに楽天ポイントが貯まる
・貯めたポイントを投資に使える
・NISAやiDeCoにも対応

楽天証券も、1日100万円までの取引で手数料が無料になる定額制プランを提供しています。株式や投資信託を始めとした商品ラインナップも充実しているため、デイトレードに限らずさまざまな投資スタイルに向いています。

株式取引や投信積立では楽天ポイントが付与され、貯めたポイントを投資に使うこともできます。他にも楽天市場で使う、JMBマイルと交換できるなど、ポイントの使い道が多い証券会社なので、利用するたびにお得さを実感できるでしょう。

少額投資を行うデイトレーダーに最適な松井証券

証券会社名松井証券
定額制プラン・50万円まで:0円
・100万円まで:1,100円
・200万円まで:2,200円
・200万円超:100万円ごとに1,100円増加
・1億円超:11万円(上限)
主な取扱商品・株式投資(国内株、外国株)
・投資信託
・先物オプション
・FX
・iDeCo など
スマホアプリ
NISA・つみたてNISA
おすすめポイント・少額投資の手数料を抑えやすい
・25歳以下は現物取引の手数料が0円
・プロのディーラーと同レベルの投資環境

松井証券は、お得な定額制プランと多機能なツールが魅力の証券会社です。

株式取引の料金プランは1つですが、1日の約定金額を50万円以内に抑えれば、取引回数に関わらず手数料はかかりません。また、25歳以下のユーザーは現物取引の手数料が一切かからないので、10~20代のデイトレーダーにとっては最高の投資環境といえるでしょう。

また、パソコン用の取引ツールである「ネットストック・ハイスピード」では、プロのディーラーと同レベルの機能や投資情報などが用意されています。

NISA口座の取引手数料(国内株)が無料のDMM.com証券

証券会社名DMM.com証券
定額制プラン定額制はなし
(従量制は55円~)
主な取扱商品・株式投資(国内株、外国株)
・FX
・CFD
・馬主 など
スマホアプリ
NISA・つみたてNISA
おすすめポイント・NISAの取引手数料が無料(国内株)
・米国株式の取引手数料が無料
・25歳以下は現物取引の手数料が0円

DMM.com証券は、さまざまな無料サービスを提供している証券会社です。例えば、NISA口座を使った株式取引では、1日の約定金額や約定回数に関わらず取引手数料がかかりません。米国株の取引手数料も無料なので、コストを抑えたいデイトレーダーに最適な口座開設先といえるでしょう。

ツールやアプリについても操作が簡単ため、DMM.com証券は初心者の方にもおすすめです。

株式の現物取引でdポイントが貯まるSMBC日興証券

証券会社名SMBC日興証券
定額制プランなし
(従量制は137円~)
主な取扱商品・株式投資(国内株、外国株)
・投資信託
・債券
・FX
・年金、保険
・iDeCo など
スマホアプリ
NISA・つみたてNISA
おすすめポイント・現物取引でdポイントが貯まる
・貯まったポイントで株式を購入できる
・初心者向けのサポートが充実

SMBC日興証券では、株式の現物取引を行うたびにdポイントが貯まります。また、貯めたポイントは日興フロッギー(※)を通して投資に使えるので、普段からdポイントを貯めている方に最適な証券会社といえます。

セミナーや動画、商品資料ライブラリーなど、初心者向けのサポートが充実している点もSMBC日興証券の魅力です。

デイトレードの始め方

いざデイトレードを始めようと思っても、初心者の中には「何から始めればよいかわからない」という方もいるのではでしょうか。ここでは、デイトレードの始め方をわかりやすくまとめたので、初心者の方はぜひ参考にしてみてください。

口座開設

デイトレードを始めるためには、「証券口座」を開設する必要があります。前述のポイントを意識して開設先を決めたら、以下の流れで申し込み手続きを済ませましょう。

○口座開設の基本的な流れ
【1】利用する証券会社の公式サイトへアクセス
【2】口座開設のページに移動
【3】申込フォームに必要事項を入力(氏名、生年月日、連絡先など)
【4】必要書類の提出
【5】審査完了後、口座が開設される

口座開設の際は、主に以下のものが必要になります。

○口座開設手続きで必要になるもの
・本人確認書類(運転免許証や健康保険証、年金手帳、パスポートなど)
・印鑑
・マイナンバーが確認できる書類
・金融機関の口座

口座開設は実店舗や郵送でも可能ですが、ネット環境がある場合は「Web申し込み」が便利です。最近は運転免許証などの本人確認書類も、オンライン上で簡単に提出できるようになりました。

口座開設の手続きが完了すると、後日IDやパスワードが送られてきます。証券口座の開設や維持は無料なので、当面は利用する予定がなかったとしても、投資のチャンスを逃さないためにも早めに申し込んでおきましょう。

入金

次は、開設した証券口座に入金をします。証券会社によって入金方法は異なり、例えばSBI証券では以下の方法が用意されています。

SBI証券の入金方法概要
・即時入金ネットバンキングから、証券口座に即時入金する方法。
・リアルタイム入金対象の銀行口座から、口座振替によって即時入金する方法。
・銀行振込入金一般的な銀行口座から、証券口座に入金する方法。
・振替入金ゆうちょ銀行から振替で入金する方法。

ここで注意しておきたいのは、入金方法によって適用されるボーナスやキャンペーンなどに違いがあることです。銀行口座の連携やクレジットカードからの入金など、指定された入金方法を選択することで多くのポイントが付与される場合があるので、各社の情報はしっかり確認しておきましょう。

トレード環境を整える

入金が完了するとトレードを開始できますが、その前にトレード環境を整えておく必要があります。一般的なデイトレードでは、どのような環境が必要になるのかご存知でしょうか。いくつか例を紹介します。

○デイトレードに適した環境の例
・通信状態が安定したネット環境
・複数の銘柄チャートを表示できるツール(アプリ)
・日経平均やマザーズ指数などを複数表示
・関連ニュースをチェックするための画面やサイト
・取引ツールやアプリ など

上記のすべてを使いこなすことは難しいため、初心者の方は必要最低限の環境を整えれば問題ありません。「どのような情報を収集するのか」「どういった方法で分析するのか」といったことを意識しながら、必要なツールやアプリ、ウェブサイトなどを揃えていきましょう。

同時に複数の画面に情報を表示したい場合は、パソコン用のマルチモニターを用意します。ただし、最近は取引から情報収集まで完結できるアプリなどもあるため、必ずしもマルチモニターにこだわる必要はありません。

最適なデイトレード環境は人によって異なるので、上記の内容を参考にしながら自分に合う環境を整えていきましょう。

取引スタート

デイトレードの環境が整ったら、いよいよ取引を始めます。興味がある投資商品の情報をチェックしたら、取引ツール・アプリの発注画面に進み、実際に買い注文(または売り注文)を出します。

初めてデイトレードを行う方には、少額取引をおすすめします。例えば、最初のうちは数百円から購入できる投資先を選べば、価格が下落してもすぐに売却できれば大きな損失にはなりません。

損失のリスクを抑える方法としては、損切りラインを決めておく方法が効果的です。損失が膨らむことを避けるために、「価格が○○円まで下がったら売却する」「損失が○○円に達したら決済する」といったルールはあらかじめ設定しておきましょう。

デイトレードの主な4つのマーケット

デイトレードの対象になる主なマーケットとしては、以下の4つが挙げられます。

○デイトレードの主なマーケット
・株式
・株式指数
・FX
・CFD

実際にデイトレードを始める前に、それぞれの特徴をしっかり理解しておきましょう。

1.株式

株式は、簡単にいえば株式会社が発行する証券です。世の中の株式会社には、出資してくれた投資家に対して株式を発行し、保有株式数に応じて以下のような利益の分配や特典の付与があります。

・配当金:業績が良かった場合などに、企業が株主に対して利益を分配する。
・株主優待:自社製品や割引券など、配当金とは別に特典を付与する。

どちらも魅力的ですが、配当金や株主優待は権利日に株式を保有していないと受け取れないため、デイトレード向きとはいえません。そこで注目したいのが、キャピタルゲインと呼ばれる利益です。

キャピタルゲインとは、株式の購入時と売却時の差額による利益のことです。例えば、1株100円のときに100株を購入し、1株150円になったタイミングですべて売却した場合は、5,000円の売買差益(150円×100株-100円×100株)が発生します(手数料などは除く)。

○株式投資の主なメリット
・3つの利益(売買差益、配当金、株主優待)を狙える
・有名企業のオーナーになれる
・ミニ株や単元未満株のサービスがあれば、数百円から取引ができる

2.株式指数

株式指数とは、株式市場の動向を把握するために、複数の銘柄を一つにまとめて平均化した数値のことです。具体的な例としては、日経平均やTOPIXなどが挙げられます。

個別銘柄の値動きを表すものではないため、各銘柄について細かく情報収集をする必要がなく、個別銘柄に比べて損失のリスクを抑えやすいという特徴があります。

○株式指数の主なメリット
・個別銘柄の情報を収集する必要がない
・テレビなどで簡単に情報をチェックできる
・損失のリスクを抑えやすい

3.FX

FX(外国為替証拠金取引)は、複数の外貨を取引することによって、以下の2つの利益を狙うものです。

・売買差益:外貨の購入・売却によって生じる差益。
・スワップポイント:通貨間の金利差によって生じる利益。

例えば、1ドル100円のときに100ドルを購入し、1ドル120円になってからすべてのドルを売却すると、2,000円(=120円×100ドル-100円×100ドル)の売買差益を得られます(スプレッドなどは考慮しない)。また、購入した外貨の金利のほうが高い場合は、そのポジションを持ち越すことによって定期的にスワップポイントを受け取れます。

この説明だけを見ると「利益が少ない」と感じるかもしれませんが、国内の証券会社でFXを行う場合は、口座に預けた資金を最大25倍まで増やして取引ができます(レバレッジと呼ばれる仕組み)。10万円の資金があれば最大250万円分の取引ができるため、うまく運用すれば短期間で大きな利益を得られます。

○FXの主なメリット
・売買差益とスワップポイントの両方を狙える
・資金の最大25倍までの取引が可能(国内)

4.CFD

CFDとは、売買価格の差額のみを取引する金融商品のことです。日本では「差額決済取引」と呼ばれており、株価指数や金、原油などの価格変動を予測して利益を狙います。

CFD取引は資産の取引が発生しないため、他の金融商品に比べるとバリエーションが豊富です。また、24時間いつでも取引できる金融商品が多いので、日中は忙しい方でも気軽に始められます。

FXと同様にレバレッジが導入されている点も、CFDの大きな魅力です。ただし、レバレッジをかけると損失も膨らみやすくなるので、資金管理を徹底する必要があります。

○CFDの主なメリット
・商品のバリエーションが豊富
・24時間いつでも取引できる
・レバレッジをかけられる

デイトレードにおける5つの戦略

一口にデイトレードといっても、実際に用いられる手法はさまざまです。デイトレードの投資戦略は以下の5つがあります。

○デイトレードの5つの戦略
・スキャルピング
・スイングトレード
・トレンドトレード
・ミーン・リバージョン(平均回帰性)
・マネーフロー

具体的にどのような投資戦略なのか、わかりやすく解説します。

1.スキャルピング

スキャルピングは、秒単位や分単位の短期売買を繰り返すことで、小さな利益を積み重ねていく戦略です。少しの時間があれば実践できるため、スキャルピングはトレード時間を確保しにくい方に適しています。

その他にも、損失を抑えやすい、利益を確定しやすいといったメリットがあります。ただし、売買のタイミングがシビアなので、株価などのチャートから目を離せられません。

また、短時間で大きな利益を狙うには、ある程度の資金力が必要になります。

スキャルピングのメリットスキャルピングのデメリット
・短時間でトレードができる
・損失の幅を抑えやすい
・利益を確定しやすい
・素早い判断や集中力が必要
・資金力が必要
・手数料やコストの負担が大きくなりやすい

2.スイングトレード

金融商品の価格は、常に一方向に動くわけではありません。価格が上昇傾向にある金融商品であっても、基本的には上がったり下がったりしながら徐々に価格が上昇していきます。

この短期間の価格変動を活用してトレードを行う投資戦略が「スイングトレード」です。

スイングトレードでは大きな利益よりも小さい利益を積み重ねることを重視しているので、
できるだけ利益を残すためにも取引手数料が安い証券会社を選ぶことが大切です。

スイングトレードのメリットスイングトレードのデメリット
・価格変動が小さくても利益を狙える
・中長期のトレンドを読む必要がない
・スキャルピングに比べるとコストを抑えやすい
・損切りの判断が難しい
・中長期の投資よりもコスト負担が大きい

3.トレンドトレード

トレンドトレードは、金融商品の価格が動く方向を予測し、その流れに逆らわないようにトレードを行う戦略です。上昇トレンドの場合は買い注文、下落トレンドの場合は売り注文を出すため、「順張り」とも呼ばれます。

このトレンドは「上昇トレンド」「横ばい」「下落トレンド」に分けることができます。同じトレンドが継続している最中は価格を予想しやすいため、初心者でも使いやすい投資戦略になっています。

ただし、トレンドトレードは業績や重要指標の発表時など、急なトレンドの転換に弱いというデメリットがあります。

トレンドトレードのメリットトレンドトレードのデメリット
・価格を予想しやすい
・注文を出すタイミングがわかりやすい
・急なトレンド転換に弱い
・1取引あたりの利幅が小さくなりやすい

4.ミーン・リバージョン(平均回帰性)

ミーン・リバージョンは「平均回帰性」とも呼ばれます。為替相場で一時的に急激な上昇・下落が起こっても再び平均値に戻ろうとする性質を指し、この動きを狙って取引を行います。

「トレンドに逆らうため難しそう」と思うかもしれませんが、ミーン・リバージョンの仕組みはいたってシンプルです。移動平均線(※)などを用いて直近の価格推移をチェックし、過去の平均値や相場と大きくかけ離れている場合にトレードを行います。

※チャート上でよく見かける一定期間の価格を平均化し、折れ線グラフで表したものです。

ミーン・リバージョンのメリットミーン・リバージョンのデメリット
・急なトレンド転換に対応しやすい
・トレンド転換時に大きな利益を狙える
・損失のリスクが大きくなりやすい
・注文を出すタイミングの見極めが難しい

5.マネーフロー

マネーフローは、価格と取引量の情報を使って、金融商品が買われ過ぎなのか売られ過ぎなのかを判断してトレードを行う投資戦略です。基本的には、前日から当日までの取引量から「マネーフローインジケーター」と呼ばれるものを計算し、この値が基準を超えているかどうかによって相場の状態を判断します。

・マネーフローインジケーターが80以上:買われ過ぎの状態
・マネーフローインジケーターが20以上:売られ過ぎの状態

例えば、ある金融商品が売られ過ぎの状態になっている場合は買いが集まり、マネーフローインジケーターが平均値に戻る可能性が高いといわれています。この流れ通りにマネーフローインジケーターの数値が上がると価格も上昇しやすくなります。

この投資戦略はマネーフローインジケーターが備わったチャートを使う必要があるので、それを利用できる証券会社を選びましょう。

マネーフローのメリットマネーフローのデメリット
・急なトレンド転換に対応しやすい
・トレンドが転換すれば大きな利益を狙える
・損失のリスクが大きくなりやすい
・マネーフローインジケーターが備わったチャートが必要