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つみたてNISAを利用するために必要な専用口座の開設先には、「銀行」「証券会社」の2つがあります。

どちらを選んでも節税効果は受けられますが、開設先によって商品ラインナップや手数料、サポート内容などが異なります。

よりお得につみたてNISAを利用するには、どちらの金融機関を選ぶべきなのでしょうか。

そこで本記事では銀行と証券会社を比較したので、つみたてNISAの口座開設先で迷っている方はぜひ参考にしてください。

目次

  1. つみたてNISAは銀行と証券会社はどっちがお得?
    1. 商品ラインナップで比較
    2. 最低積立金額で比較
    3. 手数料で比較
    4. 積立頻度で比較
  2. つみたてNISAの金融機関を選ぶポイント
    1. (1)投資信託の取扱本数
    2. (2)最低積立金額
    3. (3)積立頻度
    4. (4)特典やキャンペーン
    5. (5)引き落としに対応している口座
  3. ネット証券でつみたてNISAを始めるメリット
    1. (1)手軽に口座を開設できる
    2. (2)商品ラインナップが充実している
    3. (3)さまざまな投資スタイルに適している
    4. (4)ポイントやキャンペーンが充実している
    5. (5)初心者向けのサポートも充実している
  4. つみたてNISAにおすすめのネット証券
    1. SBI証券
    2. 楽天証券
    3. 松井証券
    4. auカブコム証券
    5. マネックス証券
    6. 野村證券
    7. SMBC日興証券
  5. 投資初心者のつみたてNISAではネット証券がおすすめ


つみたてNISAは銀行と証券会社はどっちがお得?

まずは、銀行と証券会社のつみたてNISAについて、以下の点から比較します。

銀行と証券会社の比較ポイント(つみたてNISA)
・商品ラインナップ
・最低積立金額
・手数料
・積立頻度

ご自身の投資目的を意識しながら、最適な口座開設先を見極めていきましょう。

商品ラインナップで比較

商品ラインナップの比較
銀行名商品数証券会社名商品数
みずほ銀行4本SBI証券179本
三井住友銀行4本楽天証券181本
りそな銀行8本マネックス証券152本
※2022年5月時点のデータ

上記は、つみたてNISA対象の投資信託本数をまとめたものです。

一般的な銀行では数本程度しか用意されておらず、ラインナップが豊富な銀行でも取扱本数は10~20本程度です。

一方で、大手のネット証券では150本を超える投資信託が取り扱われており、その中でもSBI証券と楽天証券は業界トップクラスの商品数を誇ります。

銀行に比べると選択肢が10倍以上多いため、投資スタイルの幅を広げたい方はネット証券を選びましょう。

最低積立金額で比較

最低積立金額の比較
銀行名最低積立金額証券会社名最低積立金額
みずほ銀行1,000円SBI証券100円
三井住友銀行10,000円楽天証券100円
りそな銀行10,000円マネックス証券100円
※2022年5月時点のデータ

銀行はつみたてNISAの最低積立金額が1,000~10,000円に設定しています。

仮に積立頻度を毎月にした場合は、最低12,000円以上の資金を毎年用意しなければなりません。

一方で、大手ネット証券の最低積立金額は、100円に設定されているケースがほとんどです。

そのため、短い頻度(毎日や毎週など)で積み立てたとしても、大きな負担にはなりにくいでしょう。

手数料で比較

つみたてNISAは、口座の開設・維持にコストがかからない制度です。投資信託の取引手数料も発生しないため、どの金融機関を選んでも変わりません。

ただし、投資信託の保有中にかかる信託報酬については、銘柄による違いがあるので注意しておきましょう。

積立頻度で比較

銀行とネット証券の積立頻度は、それぞれ以下の表のように異なります。

積立頻度の比較
銀行名積立頻度証券会社名積立頻度
みずほ銀行毎月SBI証券毎日・毎週・毎月
三井住友銀行毎月楽天証券毎日・毎月
りそな銀行毎月マネックス証券毎日・毎月
※2022年5月時点のデータ

基本的に銀行の積立頻度は「毎月」のみですが、大手ネット証券では「毎日・毎月」の中から選べます。

特にSBI証券では3つの積立頻度から選べるので、運用プランに合わせて細かい調整が可能になるでしょう。

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つみたてNISAの金融機関を選ぶポイント

つみたてNISAを利用するための専用口座の開設先を選ぶ際には、どのようなポイントを比較すれば良いのでしょうか。

特に意識したい点としては、次の5つが挙げられます。

◯つみたてNISAの金融機関を選ぶポイント
(1)投資信託の取扱本数
(2)最低投資金額
(3)積立頻度
(4)特典やキャンペーン
(5)銀行の引き落とし対応のある口座

それぞれのポイントについて、詳しく解説をしていきます。

(1)投資信託の取扱本数

つみたてNISAの対象商品には、金融庁から認可を受けた約200本の投資信託があります。

各金融機関はこの中から取扱銘柄を選んでいるため、全ての投資信託を取引できるわけではありません。

特に注意しておきたいポイントは、金融機関によって取扱本数に大きな違いがあることです。

目当ての投資信託があれば問題ありませんが、銀行や実店舗型の証券会社で口座を開設すると、選択肢が数本~20本程度に限られてしまいます。

(2)最低積立金額

最低積立金額は、家計への負担に大きく関わるポイントです。

例えば、毎月の最低積立金額が10,000円の金融機関を選ぶと、1年間では120,000円の投資資金が必要になります。

また、リスクを抑えるための分散投資(※)が難しくなる点も、軽視できないデメリットになるでしょう。

(※)特徴が異なる複数の銘柄に投資することで、損失のリスクを抑える手法のこと。

ネット証券は100円から積立設定ができるため、家計の負担を大きく抑えられます。

手軽に始めやすく、長期にわたって積立投資を続けやすくなるので、特に初心者には最低積立金額が低い金融機関をおすすめします。

(3)積立頻度

つみたてNISAの積立頻度は、商品の平均購入単価に影響します。

例えば、1ヵ月に1万円分の投資信託を購入するケースを考えてみましょう。毎月の営業日を20日と仮定すると、積立頻度と投資金額は以下のように変わります。

積立頻度による違い(1ヶ月に1万円分の投資信託を購入)
・毎月:毎月1回、1万円分の商品を購入
・毎週:毎月4回に分けて、2,500円分の商品を購入
・毎日:毎月20回に分けて、500円分の商品を購入

ただし、積立頻度が毎月と毎週、毎日のパフォーマンスには、数年単位で積立投資を続けても数円単位から数百円程度の差しかありません。

小さな利益でも欲しい方は、積立頻度が最も多いSBI証券での口座開設を検討してみましょう。

(4)特典やキャンペーン

つみたてNISAに関する特典やキャンペーンも、口座解説先の金融機関を決める際に意識しておきたいポイントです。例えば、大手ネット証券では以下の特典・キャンペーンが実施されています。

大手ネット証券の特典・キャンペーン(例)
SBI証券:投資信託のクレカ積立で、年間最大17,000円相当をプレゼント
楽天証券:ポイント投資の利用で、楽天市場でのポイント付与が+1倍
マネックス証券:対象ファンドの3,000円以上の購入で、特製エコバッグを贈呈

※2022年5月時点

特典やキャンペーンの内容は時期によって異なるので、最新情報を確認・比較した上で金融機関を選びましょう。

(5)引き落としに対応している口座

余計な手間を増やしたくない方には、メインバンクから引き落とせる金融機関で口座開設することを検討しましょう。

普段使っている銀行口座が自動引き落としに対応していない場合は、新たな銀行口座を開設しなければなりません。

手元にある銀行口座が増えると、資金管理に手間がかかるため、商品購入の度に煩わしさを感じてしまう恐れがあります。

基本的には全国の銀行に対応しているものの、特定の銀行にしか対応していない金融機関もあるので注意が必要です。

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ネット証券でつみたてNISAを始めるメリット

ネット証券でつみたてNISAを始めると、以下のメリットを得られます。

◯ネット証券でつみたてNISAを始めるメリット
(1)手軽に口座を開設できる
(2)商品ラインナップが充実している
(3)さまざまな投資スタイルに適している
(4)ポイントやキャンペーンが充実している
(5)初心者向けのサポートも充実している

ここからは上記のメリットについて、詳しく解説します。

(1)手軽に口座を開設できる

ネット証券の口座開設手続きは、オンライン上で全て完結できます。本人確認書類はネットを通じて提出できるので、書類の郵送や実店舗に足を運ぶ必要がありません。

◯口座開設の手順例(SBI証券)
【STEP1】公式サイトから口座開設の申し込み
【STEP2】フォームの入力
【STEP3】必要書類のアップロード
【STEP4】審査を経て取引開始

申し込み先にもよりますが、大手ネット証券では最短2営業日ほどでつみたてNISAの専用口座が開設できます。

(2)商品ラインナップが充実している

ネット証券は銀等と比べて、つみたてNISAの取扱商品が充実しています。

取扱商品の多さは、運用プランや投資スタイルの幅を広げるポイントです。

取扱銘柄が少ない金融機関を選ぶと、「将来的に銘柄を増やしたい」と感じたときに運用方針を変えることができません。

特に株式投資に興味がある方は、一般NISAに対応しているだけではなく、株式の銘柄が充実した金融機関を選ぶ必要があります。

その点、大手ネット証券は国内株・外国株も豊富に取り扱っているので、幅広い運用プランに対応できるでしょう。

(3)さまざまな投資スタイルに適している

ネット証券のつみたてNISAは、商品ラインナップだけではなく積立頻度も豊富です。

さらに大手では100円から投資信託の積立サービスを利用できるため、ネット証券はさまざまな投資スタイルに適しています。

取扱商品の豊富な点も、ネット証券ならではの強みでしょう。

リスクが抑えやすく、信託報酬率が低いインデックスファンドや、ハイリターンを狙えるアクティブファンド、石油や貴金属などのコモディティーといった投資商品が充実しているため、目標金額を意識したポートフォリオを組みやすくなっています。

(4)ポイントやキャンペーンが充実している

銀行に比べると、ネット証券はポイントプログラムやキャンペーンが充実しています。

キャンペーンについては前述で紹介したため、以下では大手ネット証券のポイントプログラムを紹介します。

◯ネット証券のポイントプログラム(例)
SBI証券:投資信託の購入や保有で、Pontaポイントなどをためられる貯められる
楽天証券:投資信託のクレカ積立で、金額に応じた楽天ポイントを付与
マネックス証券:投資信託を保有するだけで、最大0.08%(年間)のポイントを付与

ネット証券によっては、貯めたポイントを使ってさらに投資信託を購入することも可能です。

ただし、ポイント還元率やキャンペーン内容は時期によって変わるため、口座開設の前には最新情報を確認しておきましょう。

(5)初心者向けのサポートも充実している

ネット証券では、投資先の選択やポートフォリオの構築をサポートするサービスが用意されています。

◯ネット証券のサポート例
・最適な商品を提案してくれるロボアドバイザー
・NISAや投資信託の相談窓口
・AIチャットなどの問い合わせ機能

上記の通り、ネット証券ではさまざまなサポートがあるので、初心者でも不安を感じずに資産運用を始められます。

ほとんどのサポート機能を無料で利用できる点も、ネット証券ならではの魅力でしょう。

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つみたてNISAにおすすめのネット証券

ここからは、つみたてNISAにおすすめのネット証券を紹介します。商品ラインナップからサポート内容までまとめたので、ご自身に合った口座開設先を探してみましょう。

SBI証券

証券会社名SBI証券
投資信託本数183本(つみたてNISA対象銘柄)
積立頻度毎日・毎週・毎月
最低投資金額100円
ポイントサービス・投資信託の購入と保有でポイント付与
・Pontaポイント、Tポイント、dポイントから選べる
・貯めたポイントで投資信託を購入できる
特徴・業界トップクラスの商品ラインナップ
・積立頻度を3種類から選べる
・非課税投資枠をぴったり使い切れる
※2022年5月時点

SBI証券は、2021年6月時点で700万口座を突破している大手ネット証券です。豊富な商品を取り扱っており、ロボアドバイザーや相談窓口などのも充実しています。

注目のサービスとしては、非課税投資枠をきれいに使い切れる「NISA枠ぎりぎり注文」や「ボーナス月設定」、充実したポイントプログラムが挙げられるでしょう。

積立頻度も毎日・毎週・毎月の中から選べるので、さまざまな投資スタイルに対応できます。

楽天証券

証券会社名楽天証券
投資信託本数181本(つみたてNISA対象銘柄)
積立頻度毎日・毎月
最低投資金額100円
ポイントサービス・投資信託のクレカ積立でポイント付与
・投資信託の保有でも楽天ポイントが貯まる
・貯めたポイントで投資信託を購入できる
特徴・業界トップクラスの商品ラインナップ
・楽天カードでクレカ積立ができる
・ポイントの使い道が豊富
※2022年5月時点

楽天証券も、業界トップクラスの取扱銘柄を誇るネット証券です。

つみたてNISAの対象商品は180本を超えており、幅広い商品ラインナップで資産形成をサポートしてもらえます。

楽天証券の魅力は、ポイントプログラムです。楽天カードを使って投資信託を積み立てると、金額に応じたポイントが付与され、そのポイントを使って新たな投資信託を購入できます。

また、ポイントはJMBマイルとの交換や楽天市場でのショッピングにも活用できます。

松井証券

証券会社名松井証券
投資信託本数173本(つみたてNISA対象銘柄)
積立頻度毎月
最低投資金額100円
ポイントサービス・投資信託の保有でポイント付与
・信託報酬の一部をポイント還元
・ポイントで投資信託を積み立てられる
特徴・投資信託専用のアプリを提供
・ロボアドバイザーなどのサポートが充実
・口座がなくても問い合わせ可能
※2022年5月時点

松井証券は、創業から100年以上の歴史をもつ老舗のネット証券です。

充実したサポート体制が魅力で、2021年度には「問合せ窓口格付け(証券業界)」で11年連続の三ツ星を獲得しました。

スマホユーザーに対しては投信専用のアプリが用意されています。アプリ内では高度な分析機能も利用できるため、初心者から上級者まで幅広い層に役立つでしょう。

auカブコム証券

証券会社名auカブコム証券
投資信託本数171本(つみたてNISA対象銘柄)
積立頻度毎月
最低投資金額100円
ポイント・投資信託の購入と保有でポイント付与
・au PAY カード決済でポイント還元
・貯めたポイントで投資信託を購入できる
特徴・Pontaポイントを効率的にためられる
・銘柄ごとに積立日を設定できる
・直観的に銘柄を選べるサービスがある
※2022年5月時点

auカブコム証券は、三菱UFJフィナンシャル・グループに属するネット証券です。

比較的新しい証券会社ですが、設立以来サービスを着実に充実させており、2022年5月現在では171本の投資信託(つみたてNISA対象銘柄)を取り扱っています。

積立頻度は毎月のみですが、auカブコム証券では銘柄ごとに積立日を設定できます。例えば、Aファンドは毎月10日、Bファンドは毎月25日のように設定できるため、口座状況に合わせたプランを立てやすいでしょう。

また、「FUND DRESS」では、簡単な色彩心理テストを受けるだけで相性の良い投資信託を提案してもらえます。

マネックス証券

証券会社名マネックス証券
投資信託本数(つみたてNISA)152本(つみたてNISA対象銘柄)
積立頻度毎日・毎月
最低投資金額100円
ポイントサービス・投資信託の保有でポイント付与
・マネックスカードの利用で1.1%還元
・他のポイントサービスとの交換
特徴・資産管理ツールが充実
・自動化サービスで入金忘れを防げる
※2022年5月時点

マネックス証券は米国株や中国株など、豊富な外国株を取り扱っています。

つみたてNISA対象銘柄も充実させており、2022年5月時点では152本の対象商品を取り扱っています。

特に押さえたいサービスとしては、資産管理に役立つ「MONEX VISION」が挙げられます。このツールでは、現在の資産やポートフォリオを入力するだけで、資産運用に関するアドバイスをしてもらえます。

また、マネックス証券では「定期自動入金サービス」によって、引き落とし日に投資資金を自動的に入金してくれます。

野村證券

証券会社名野村證券
投資信託本数7本(つみたてNISA対象銘柄)
積立頻度毎月
最低投資金額1,000円
ポイントサービス・・ショッピングで貯まる専用サイトがある
特徴・長期積立や分散投資に適した銘柄を厳選
・信託報酬を抑えられる銘柄が中心
・無料のNISAセミナーを開催
※2022年5月時点

野村證券は老舗の大手総合証券として、幅広い証券サービスを提供しています。

専任の担当者がつく対面取引サービスも提供しており、さまざまな角度から資産形成をサポートしてくれます。

野村證券は無料のNISAセミナーも不定期で開催しているので、興味のある方は開催情報をチェックしてみてください。

SMBC日興証券

証券会社名SMBC日興証券
投資信託本数158本(つみたてNISA対象銘柄)
積立頻度毎月
最低投資金額1,000円
ポイントサービス・投信つみたてプランの利用でポイント付与
・dポイントがもらえるキャンペーンあり
・ポイント投資可能(日興フロッギー内)
特徴・複数銘柄の同時購入が可能
・投信専用のメディアを運営
・購入金額などのランキング情報を提供
※2022年5月時点

SMBC日興証券は、国内屈指のIPO銘柄数を誇るネット証券です。

株式関連のサービスを充実させており、中でも記事から株式を購入できる「日興フロッギー」は特徴的なサービスとして注目されています。

つみたてNISAのサービス開始は2020年からですが、2022年5月時点ではすでに158銘柄を取り扱っています。

投信メディア「とうしんLab.」やランキング情報なども公開されているため、投資の基礎を学びながらNISAを活用できるでしょう。

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投資初心者のつみたてNISAではネット証券がおすすめ

銀行のつみたてNISAにも魅力はありますが、使い勝手やサポート面を考えると、初心者にはネット証券の利用がおすすめです。

ネット証券は商品ラインナップが充実しているのに加えて、やポートフォリオ構築や銘柄を選ぶサポートも受けられます。

ただし、各ネット証券にもサービスの違いがあるため、口座開設先は慎重に選ばなければなりません。本記事の内容を参考にしながら、使いやすい金融機関を選びましょう。

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