結婚、出産、育児……20代から考える女性のライフイベントとキャリアプラン
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結婚、出産、育児といったライフイベントを前に、今後のキャリアをどう築くか悩む女性は多いのではないでしょうか。

「経済的に自立していたい」「夢を叶えたい」など、仕事を続けたい理由は人それぞれだと思います。もちろん、仕事だけでなくプライベートも充実させたいですよね。そのためには、ライフイベントやそれに伴うキャリアプランを考えておく必要があります。

そこで本記事では、理想の人生を送りたい20代が今から考えておきたいお金とキャリアについてお伝えいたします。

目次

  1. 女性に訪れるライフイベント
  2. 女性のキャリアプラン、どう考える?
  3. 理想のプランを叶えるには……
  4. 人生の地図を描こう


女性に訪れるライフイベント

これまでの人生で、進学、就職といった人生の節目を迎えてきたと思います。これらのステージが変化する節目のことを「ライフイベント」と言います。社会人になった後に訪れるライフイベントとしては、引っ越し、車や家の購入、転職、老後などがあり、女性にとって大きなライフイベントとなるものは、結婚、妊娠、出産、育児があります。

家事や育児に関しては「女性がするもの」ではなくなっていますが、妊娠や出産は女性にしかできないものです。結婚の有無、出産の有無も含めて、まずはどんな人生を送りたいのかから考え、「何歳までに)」「何をやりたいのか」を想定しておきましょう。

女性のキャリアプラン、どう考える?

厚生労働省が調査した「令和2年版働く女性の実情」によると、働く女性の割合が最も低くなるのは35歳~39歳でした。2010年(平成22年)には66.2%だった女性の就業率が2020年(令和2年)には76%まで上がっています。

キャリアプランにおいては、「いつ(何歳で)」「どんな業務を(職種)」「どのような形で(雇用形態)」という視点からどのような仕事をするのか、考えてみましょう。

例えば、結婚して子育てをしながら仕事を続ける場合は、「結婚した時」、「出産した時」、「子どもが大きくなった時」によって、時間の使い方が変わります。結婚後は、パートナーと一緒に住むために住まいが変わることによって、通勤時間が増える恐れがあります。

また、子どもが生まれると、保育園の送迎や育児にかける時間も増えていきます。自分やパートナーの親に子育てのサポートを頼んだり、パートナーと協力したり、会社の時短制度などを使って、今まで通りの仕事ができる人もいます。しかし、それが難しい人は転職も視野に入れましょう。同じ職場で子育てをしている先輩がいるのなら、様子を聞いてみるのも良いかもしれません。

また、20代なら「職種を変える」という選択もあります。自分の可能性を広げるという意味でも、資格取得にチャレンジしたり、休日の趣味やボランティアなどで人脈を広げたりしながら、どんな働き方があるのかも含めて情報収集しておくとよいでしょう。

理想のプランを叶えるには……

「やりがいがある」「職場の環境が良い」「会社の福利厚生が良い」「憧れの業界だから」と働く目的はさまざまだと思いますが、収入もとても大切です。

なぜなら、ライフイベントにおいては、多額の資金が必要になるからです。例えば、結婚にかかる費用の平均額は、結納と婚約、新婚旅行を合わせて357万円、新婚生活の準備費用は59万円です。結婚を考えるなら400万円程度必要ですから、パートナーと協力して1年間で100万円貯金しても5年はかかることも考えておきましょう。

そして、出産にかかる費用は1人当たり約46万円、(生命保険文化センターHPより)子どもの教育費は一人当たり幼稚園~高校まで公立の場合は総額541万円(文部科学省「平成30年度学習費調査の結果について」)、大学費用は国立自宅通学の場合が4年間の総額で約537万円(生命保険文化センターHPより)となっています。

また、住宅購入費用は土地付き注文住宅の全国平均購入額が4,397万円で、もちろん住宅ローンを利用しますが、購入金額の10%程度(440万円)は頭金として自己資金を貯めて購入しています。

老後は年金だけで足りない可能性もある

ずいぶん先の話になりますが、老後には家計の収支が赤字になる可能性が高いと考えられています。

2021年の総務省の「家計調査~家計収支編~2021年」によると、世帯主が65歳以上の無職世帯では毎月の赤字が1万1,340円の赤字になるというデータが出ています。65歳~85歳の20年間の赤字の合計は約300万円ですから、まだまだ先だと思わず、早めに準備できると後で慌てません。

こういったライフイベントに備えて、早めに計画を立てて資金を準備できれば、収入に囚われることなく、仕事の選択肢も広がるというメリットもあります。また、お金の貯め方も銀行預金だけではなく、資産運用を取り入れることで、目標金額達成までの時間を早めることも可能です。もちろん資産運用はリスクがありますので、理解して取り入れましょう。

人生の地図を描こう

将来の人生計画を作っても、計画通りに進むこともあれば、「まさか」と予想外の出来事が起きることもあります。最近では、物価上昇や社会経済の変化で、今の貯金では足りないかもしれません。ライフイベントに合わせたキャリアプランを作ることで、将来の収入を増やし、将来の備えを作っていきましょう。