公共料金の支払い、クレジットカードと銀行口座どっちがお得?
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公共料金の支払い方法によっては、割引やポイント付与などのサービスを受けられます。公共料金は現金払いの他にも、銀行口座やクレジットカードからでも支払えますが、どの方法が最もお得になるのでしょうか。

目次

  1. 公共料金の支払い、どうしてる?
  2. どちらがお得か比較してみる
  3. マネーリテラシーを高めよう


公共料金の支払い、どうしてる?

手元にある現金で公共料金を支払うと、基本的には割引やポイント付与などのサービスが受けられません。そのため、口座振込や払込用紙で支払っている人は、以下の方法に変えるとお得になる可能性があります。

<口座振替>
事前の申込内容に従って、銀行が指定口座から振込をするサービス

<クレジットカード払い>
クレジットカードを使って商品やサービスの支払いをする方法

公共料金は毎月支払うものなので、上記の方法についても「どちらがお得か」を知っておく必要があります。ここからは口座振替とクレジットカード払いに分けて、それぞれのメリットを解説します。

口座振替のメリット

口座振替で公共料金を支払うと、契約会社によっては使用料金の割引を受けられます。実際にどれくらい割引されるのか、大手電力会社の例を紹介します。

電力会社名口座振替割引(税込)
東京電力毎月55円の料金割引
関西電力前月分の電気料金を55円割引
中部電力当月分の電気料金を55円割引
(※2023年5月時点)

仮に毎月55円の割引が適用されると、1年間で660円、10年間では6,600円も支払いが減ります。ガス料金や水道料金も対象になる場合は、さらに大きな節約効果が期待できます。

クレジットカード払いのメリット

公共料金のクレジットカード払いでは、支払った料金に応じてポイントが付与されます。クレジットカードのポイント還元についても、いくつか例を紹介しましょう。

名称受け取れるポイントポイントの種類
au PAYカード利用料金(税込)×1.0%Pontaポイント
dカード利用料金(税込)×1.0%dポイント
(※2023年5月時点)

なお、コンビニに払込用紙を持参する方法では、公共料金のクレジットカード払いはできません。クレジットカード払いは事前申込が必要なので、契約している会社での手続き方法を確認しておきましょう。

どちらがお得か比較してみる

公共料金の口座振替とクレジットカード払いは、どちらがお得になるのでしょうか。以下の前提条件で、口座振替割引やポイント還元を計算してみましょう。

<シミュレーションの前提条件>
・電気料金の口座振替割引:毎月55円
・ガス料金の口座振替割引:毎月55円
・水道料金の口座振替割引:毎月55円
・ポイント還元率:支払い金額の1.0%

上記の公共料金3つを合計して、以下の表にまとめている1年間の割引額1,980円を算出しています。

1年間の公共料金
(総額)
1年間の割引額
(口座振替)
1年間のポイント
(クレジットカード払い)
12万円1,980円1,200ポイント
13万2,000円1,980円1,320ポイント
14万4,000円1,980円1,440ポイント
15万6,000円1,980円1,560ポイント
16万8,000円1,980円1,680ポイント
18万円1,980円1,800ポイント
19万2,000円1,980円1,920ポイント
20万4,000円1,980円2,040ポイント
21万6,000円1,980円2,160ポイント
22万8,000円1,980円2,280ポイント
24万円1,980円2,400ポイント
(※月額料金や割引額は税込。)

上記の通り、「電気+ガス+水道」の合計料金が安い場合は口座振替割引の方がお得です。

ただし、毎月の支払いが1万6,500円(年間19万8,000円)を超えるとクレジットカード払いの方がお得になり、合計金額が増えるほどその差は広がっていきます。

参考として、クレジットカードのポイント還元率を1.2%とした場合のシミュレーションも紹介しておきましょう。

1年間の公共料金
(総額)
1年間のポイント
(クレジットカード払い)
12万円1,440ポイント
13万2,000円1,584ポイント
14万4,000円1,728ポイント
15万6,000円1,872ポイント
16万8,000円2,016ポイント
18万円2,160ポイント
19万2,000円2,304ポイント
20万4,000円2,448ポイント
21万6,000円2,592ポイント
22万8,000円2,736ポイント
24万円2,880ポイント
(※月額料金や割引額は税込。)

上記のケースでは、毎月の支払い金額が1万3,750円(年間16万5,000円)を超えるとクレジットカード払いの方がお得になります。クレジットカードのポイント還元率によってもお得な方法は変わるので、その点に注意しながら公共料金の支払い方法を考えましょう。

マネーリテラシーを高めよう

公共料金の支払い方法を変えても、1ヵ月単位で見れば大きな差はありません。しかし、毎月発生する支出は、小さな積み重ねが大きな差になっていきます。公共料金以外の支出もチェックして、マテーリテラシーを高めながら節約に取り組みましょう。