ポイント業界に春の嵐、楽天の「改悪」でどうなる?
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春も本番。各地で桜が見頃を迎えましたが、ポイント業界では「春の嵐」が起こりそうです。ポイントに関するルールが「改悪」となったり、ポイントの付与の仕組みが変わったり……。4月に入る前に知っておきたいポイント業界の最新情報を紹介します。

目次

  1. ポイント業界でさまざまな変化が起きている
  2. 楽天ポイント
  3. Pontaポイント
  4. Pontaポイントは獲得できるチャンスが拡大中
  5. ヤフーとTポイント

ポイント業界でさまざまな変化が起きている

2022年4月、楽天ポイントやTポイント、通信キャリアのポイントなどにおいて、さまざまな変化が起こります。すでに各社が内容を発表しており、中にはユーザーに「改悪」と評価されてプチ炎上したケースもあります。

楽天ポイント

楽天には「SPU」(スーパーポイントアッププログラム)という、サービスの利用状況などによって獲得ポイントの倍率が変わる仕組みがあり、これに関する2つのルールが変更されます。また、SPUとは別のポイント付与のルールも変更されることが決まっていますが、これが「改悪」と騒がれています。

楽天保険におけるSPUの特典が廃止に

SPUに関する1つ目の変更は、これまでは楽天保険の保険料を楽天カードで支払う設定にするとSUPで「プラス1倍」になりましたが、この特典がなくなることです。

楽天証券での特典獲得のハードルが上がる

SPUに関する2つ目の変更は、楽天証券で投資をすることで得られるSPUの特典に関して、ハードルが上がることです。

追加の設定が必要になるほか、条件を満たすための投資額も増えます。これまでは500円以上のポイント投資で「プラス1倍」でしたが、4月からは同じ恩恵を得るためには6万円以上のポイント投資が必要になります。

詳しく説明すると、これまでは投資信託への500円以上のポイント投資で「プラス1倍」になりましたが、4月からは、米国株への3万円以上のポイント投資で「プラス0.5倍」、同様に投資信託へのポイント投資で「プラス0.5倍」になります。

つまり、米国株への投資と投資信託への投資の両方で条件を満たせば、これまでどおり「プラス1倍」の恩恵を受けられますが、以前より条件が厳しくなると言えます。

投資信託の残高に応じたポイント付与にも変化が

投資信託の残高に応じてポイントを受け取ることができる仕組みも変わります。これまでは「残高」が一定額以上であればポイントを毎月獲得できましたが、4月からは一定の残高に達した時だけポイントが付与されます。

要は、単に投資信託を保有しているだけではだめで、「ポイントを獲得したいなら新規購入してね」ということです。

ポイント還元の基準が「税抜価格」に

これまで楽天ポイントの付与は「税込価格」を基に計算されていましたが、4月からは「税抜価格」で計算されます。例えばポイントの倍率が10倍の場合、今までは税込1,100円(税抜1,000円)の買い物で11ポイントを得られましたが、4月からは1ポイント減って10ポイントになります。

Pontaポイント

金融機関との連携をさらに強化

4月からのルールの変更で特に注目したいのが、「Pontaポイント」です。auじぶん銀行の優待プログラムのリニューアルに伴い、入金や口座振替、積立投資などでPontaポイントがたまるようになります。

Pontaポイントは、これまでも金融機関との連携を強化してきました。例えば2021年6月から、三菱UFJ銀行でスーパー普通預金(メインバンク・プラス)を利用する人は、三菱UFJダイレクトへのログインや口座振替、投資信託などの残高が50万円以上ある場合に、Pontaポイントがたまるようになりました。

2021年11月にSBI証券との連携もスタートしています。例えば、新規口座を開設すると100Pontaポイントを受け取ることができます。また、保有している投資信託の金額に投じてPontaポイントが加算される仕組みも適用されます。こちらは、楽天ポイントよりも有利です。

Pontaポイントは獲得できるチャンスが拡大中

各ポイントに関する変更点をまとめて紹介しました。楽天ポイントの制度変更が目立つ一方で、Pontaポイントでは金融機関との連携が広がり、ポイントを獲得できるチャンスが増えています。どのポイントをメインに貯めるかを考える際に、ぜひ参考にしてください。

ちなみにポイントは、二重取りや三重取り、さらには四重取りをする方法もあるため、自分がメインで貯めているポイント以外についても、ある程度の知識は持っておいたほうがよいでしょう。

ヤフーとTポイント

付与はTポイントではなくPayPayボーナスで

これまでヤフーショッピングでは購入時に1%のTポイントが貯まりましたが、4月からはTポイントではなくPayPayボーナスが付与されます。ヤフーカードも同様です。

この変更は改悪といえるものではありませんが、ヤフーカードで貯めたTポイントを使うためには別途手続きが必要になります。